Nature 5月号から。Sho-chanによる分かりやすいプレゼン。
Sec23という分子が小胞輸送に重要であることは知られていたが、これが、Sec23が小胞被覆状態のまま、連続的に様々な分子と相互作用しながら、ゴルジ体まで送り届けることがクリアカットに説明できたという。この内容であれば、一般性という観点からNatureではなくて、Nature Cell Biology向きかと思ったが、敢えてNatureに掲載された理由を考えてみると面白い.また、Hrr25pというゴルジ体表面にあるリン酸化酵素が新たな役者が加わっているが、Hrr25p阻害薬として用いられているIC261はRas高活性、p53変異ガン細胞に対して選択的なアポトーシスを誘導することが報告されている。また、この抗ガン作用はカゼインリン酸化酵素阻害は関係ないそうだ。今回の論文からすると正常細胞において非特異的な副作用がありそうだが、もし、それが見られないということは、ガン細胞と正常細胞で、小胞体とゴルジ体間の小胞輸送に大きな違いがあるのだろうか。なぜNatureかを色々と詮索しながら想像していくのも面白い。