先週のNature(4/16)のNews&Viewsに「Be cool, lose weight」というタイトルのレビューがありました。ヒトの幼児や小さいほ乳類動物には、脂肪酸を分解し、発熱することができる褐色脂肪組織がある。この熱発生の過程は、寒さにさらされても、体を温めるために震えたり、自らを暖かく保つための他の方法をとる事ができない新生児において重要であるという。もし、大人にも褐色脂肪組織があれば、そしてそれを刺激することができれば、効果的な減量療法になると考えられていた.最近の研究により,大人にも胸部に褐色脂肪組織が存在し(男性より女性の方が多い),これらの組織を刺激する方法が低温刺激だということが報告された.N.Eng.J.Med. 360号,2009年に異なるグループから三報連続で発表された臨床研究データに基づいているから信頼性大.少ない褐色脂肪組織を増やす分子としてBMP7が2008年Natureに報告されているが、この分子と同様な作用を持つ薬物は抗肥満薬になりうるかもしれないという。バイオメトロノームは腹部にマイルド温熱と特定の微弱電流を負荷し、白色内臓脂肪を減らそうというものである。温熱刺激だから矛盾しそうだが,我々のマウスを用いた検討では,褐色脂肪組織におけるUCP1のmRNA量が有意に増加していた.特定の微弱電流に謎があるのかも---.