この1年、黄帝内経に触れてきた。その内容に感動した。大学の教養教育において全学部対象に理解させても良い哲学書でもある。本ブログでも時折、触れていくつもりです。
この1年、黄帝内経に触れてきた。その内容に感動した。大学の教養教育において全学部対象に理解させても良い哲学書でもある。本ブログでも時折、触れていくつもりです。
投稿情報: 12:15 | 個別ページ
cystic fibrosis、amyloidosisとタンパク質のミスフォールディングによる遺伝性疾患に関する研究や分子シャペロンを誘導する薬や医療機器、ガンの温熱療法に併用する分子シャペロン抑制薬の研究という河の流れが行き着いたところが、アルポート症候群という主に慢性的な腎病態を示す遺伝性のタンパク質ミスフォールディング病(原因タンパク質は4型コラーゲン)であった。それまで、糖尿病を対象にしたMET(Mild Electrical and Thermo-stimulation)と呼んでいたPhysical Medicineプロジェクト(後述)における臨床試験で、メタボ対象者の腎機能が少し良くなっているような所見から、METの腎保護作用を動物実験で検証できないかと、当時の大学院生の古賀君と話をしていた。しかしながら、慢性腎臓病として有名なのが糖尿病から進展する糖尿病腎症であるが、顕著なタンパク尿などの病態を示すモデル動物は様々な観点から探索したが適切なモデルはなかった。そのような状況の中、アルポート症候群のファミリーが身近な仲間にいたことを偶然知った。アルポート症候群患者の置かれている深刻な状況を知ると共に、創薬研究のために明確な腎病態を示す有用なマウスモデルが存在することを知った。そこで、至急、海外のマウスバンクからモデルマウスを入手し、研究がスタートすることにした。最初の頃は、地道にマウスを交配し、数を確保しつつ、METが慢性腎臓病に有効であるかどうかを検証するプロジェクトを実施した。その結果、METがアルポート腎病態にある程度有効であることを証明することができ、2012年、PLoS Oneに論文を掲載した。Class2認定のMET機器もアルポート患者に使用できないか、何とか助けることができないか、考え始めていた頃である。
投稿情報: 12:32 | 個別ページ
2024年は辰年である。辰のように天に向かう年。
昨年の8月22日に我が家の住所で登記した創薬ベンチャー、GALTS Pharma(ガルツ ファルマ)は、Good for Alport Syndrome(アルポート患者に幸あれ)という意味と、Good for All Three Sides (三方良し)という意味を持つ。これまで、十数年の慢性腎臓病のプロジェクトから見出されてきた腎臓病治療薬の有力な候補化合物の、臨床における有効性までを確認するためのスタートアップ企業である。CEO、CSO、CLO、CFOや顧問弁理士などが、最短期間で患者に手元に薬を届けるというビジョンのもとに集まった。GLPプレクリニカルやPhase I, IIなどを実施していくための資金調達のための箱としてのベンチャーである。本年はいよいよ、慢性腎臓病の病態を忠実に反映するアルポート症候群のモデルマウスにおける基礎研究成果を公開する。また、同じビジョン「最短期間で患者に手元に薬を届ける」を有する仲間の支援を集める年にもなる。リスクが無い挑戦は無い。アカデミアにて創薬研究に関わってきた研究者として使命と覚悟で挑戦していく。
GALTS Pharma, a drug discovery venture registered on last August 22, means Good for Alport Syndrome and Good for All Three Sides. The CEO (Hirofumi Kai), CSO, CLO, CFO and patent attorneys have come together with the vision of getting the candidate drug into the hands of patients in the shortest possible time. The venture is a fundraising box for the implementation of GLP pre-clinical, Phase I, II. This year, we will finally publish the pharmacological results of our basic research in a mouse model of Alport syndrome, which faithfully reflects the pathophysiology of chronic kidney disease. It will also be the year to gather support from our colleagues who have the same vision: to bring medicines to patients in the shortest possible time. There is no challenge without risk. As a researcher who has been involved in drug discovery research in academia, I will take on this challenge with mission and determination.
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