今日は大学の卒業式。ゴーヤンが晴れの舞台に上がり、学長から直接、学長賞の表彰を受けます。おめでとう。その後は,熊本キャッスルにおいて恒例の学部謝恩会。今朝までの雨も上がり,現在、くもりですので、着物の学生にとっては幸いでしょう。今日は、新しい人生の旅立ちの日であります。卒業生には、多くの努力をし、プラスαの様々な能力を身につけ,社会環境のどのような変化にも対応できるような人間になっていってほしいと思います。地球の歴史において,環境の変化に対応できない生物が淘汰されてきたように、ヒトも社会環境の変化に対応するための努力を怠らないようにしないと淘汰されていくかもしれません。淘汰されないための一つの方法は、所謂、”つぶしがきく”人間になることだと思います。TOEICの勉強をして高得点を取っておくのも、単に就職に有利という意味ではなく,最初の配属先が研究所であっても、将来、急遽、国際部に配属されても充分対応できるためではないか思います。そのような人材は企業は安心して受け入れるのではないのでしょうか。進化において、生体反応の多様性が重要であるように、各自が身につけた能力の多様性が、常に変遷しているこの世の中を生き抜くために必要なのかもしれません。ただ、こだわりも忘れないようにしないと個性が育ちません。卒業生のさらなる進化を祈念して、今日はお祝いしたいと思います。
2010年3 月25日 (木)
2010年3 月24日 (水)
研究室謝恩会
研究室謝恩会が昨日行なわれました.旅立つ、あるいは進学する面々が挨拶をしました。感動し、涙を流し、とても良い雰囲気でした.先輩から後輩へと「熱い思い」が確実に引き継がれていったように思いました.このようにして伝統というものが構築・継承されていくのでしょう.また、2次会は例のごとくカラオケで大変盛り上がりました.大声を出すのは良いストレス解消になりますね。来年度の新入室メンバーも加わりましたが、その雰囲気に圧倒されていたようでした。卒業生からの研究室への記念品は最新鋭大型ペーパーカッターでした。ポスター作成の時に活用できます。有り難うございました.
昨日の午前中は、研究室恒例の修論の英語発表会でした。ついでに、アメリカに旅立つミヤッチにもドク論の内容を英語で発表してもらいました.研究室に入室した頃の様子を思い浮かべながら発表を聞いていました.成長していく仲間を見るのは大変嬉しいですね.ドクターに進学するタカシとケンちゃん、三年後にはどうなっていくのか楽しみです.エリちゃんも新たな職場で新しいタイプの薬剤師として活躍してくれるでしょう。ミヤッチの質疑応答も見事でした。
先週、大阪での薬理学会に参加し、今回は特に循環器系のシンポを重点的に聞いてきました。循環器系作用薬研究の進展について様々な観点から分析ができました。また、学会、中日の夜は、小野薬品の先輩の音頭で、熊薬の集まりがありました。熊薬の先輩達の母校に対する深い愛情を感じることができました。在学している学生にとっては、熊薬は、社会に旅立つための単なる通過点という程度のものと捉えがちになるかと思いますが,そうではなく、卒業していった多くの先輩達が社会的に活躍するなど、長年に渡り、造り上げてきた熊薬の「伝統」の恩恵に与っているというふうに思うべきでしょう.他大学、他学部にはないオリジナルの校風が熊薬にはあります。その校風は、薬学だけの独立キャンパスであり、かつ、どの世代でも共通の話題である、記念館という独特な交流の場が、世代を超えて築き上げられた大家族的な人間関係によるのでしょう。先日の熊薬同窓会の役員会において、熊薬の現役若手教員をサポートする「1-10千人会」の寄付金が、遂に、当初、目標にしていた1億円を超えたとの報告があった。熊薬の卒業生1人が約10年間かけて10万円を寄付し,その人たちが1000人集まれば、1億円の研究補助金ができるという先輩方のアイデアであった.これまで、熊薬出身あるいは熊薬に勤務する若手教員が、毎年3−5名、50万円ずつ研究支援を受けてきた。この50万円には、OBの様々な思いが込められている。10万円完納したOBの数名は、完納した年に、熊薬キャンパスにおける、感謝状の贈呈式と交流会に出席し,研究費を受領した若手教員達との交流を持つ。例年、70歳を超えた完納者のOBが来熊され、交流会におけるその大先輩達のご挨拶に、深いクマヤク愛を感じる.「今の私があるのは熊薬のおかげである」と。3億円という宮本記念館もOBの宮本様の同様なご遺志による。「伝統」とは、「それまでの歴史の中で形成されて来た種々の形態の中から、特に重んじて次世代に継承すべきものに対する精神的な立場を指す。(Wikipedia)」と言う意味もあります。熊薬にいる現教員の大きな役割は、この伝統を継承するために、愛情を持った研究教育をさらに深化・発展させ、将来、「今の私があるのは熊薬のおかげである」と思ってくれる学生を如何に多く輩出していくことであろう。大学に一番求められているのは、社会ですぐに通用する人材ではなく、熱い気持ちと大きな夢をもつ人材の育成であり、そのために、(基礎)研究に基づいた教育が重要だろう。研究は、いつもうまく行くとはかぎらず、うまく行っている時よりも、思うようにうまく行かない時にどうやって壁を乗り越えるかの思考力と行動力の修得が重要で、今後の人生において、極めて有用な経験(教育)となる。
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2010年3 月15日 (月)
チョコボー結婚式
昨日はチョコボーこと菅原君の結婚式でした。奥さんは熊薬同級生で同じサークル。涙涙の素晴らしい結婚式でした(菅原君の人柄が溢れた式でした)。私は恒例の主賓の挨拶でしたが、「恋愛はお互いを見つめ合うことが大切だが、結婚はお互い同じ方向を見つめることが大切」という言葉を二人に贈りました。子育てなど、様々な状況に出会う中で、夫婦が同じ方向を向いているということは重要ですよね。お幸せに。
本日の午前は、薬学部創薬・生命薬科学科(4年コース)の第1期生の卒業発表会があった。全卒業生がポスター発表を宮本記念館で行ない,試問担当の先生だけでなく、多くの学生達による熱心な質疑応答が繰り広げられた。大変有意義な会でした。既に、国際誌に受理された学部生もおり、研究を志向する学科としては成功しているのではないかと思いました。修士に進学する前に一度このような経験をしておくことも重要ですね。とにかく良い試みでした。
ついでにロ◯ッソも良い調子。
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2010年3 月11日 (木)
国際奨学事業選考会
学部内で、今年度、国際学会に自費で参加した大学院生、学部生に対して、選考会での発表の様子に応じて旅費等の補助を行なう制度があり,昨日、その選考会が実施された。本研究室から、学部4年生2名と学部3年生3名が参加した。それぞれに個性ある発表を行なった。評価の結果はどうであれ、このように人前で英語で発表する機会はあまりないので、良い経験になったと思う。うまくできなかったなと思った学生は、これを機にTOEICの勉強でも始めれば良い。本研究室では、配属された創薬生命薬学科3年生を国際学会に連れて行き、学会の雰囲気、海外の大学や研究室の雰囲気、並びに,海外のスーパーでの買い物の仕方等、将来、海外で研究を行う時に参考になるような様々な経験をしてもらうようにしている。海外が初めての学生が多く,良い刺激になり,かつ、海外にて研究者として生活してみたいという目標を持つ意味でも今後も継続していきたいと思う。ところで、来年度の創薬生命薬学科3年生が決まり,挨拶に来た。女性2名、男性1名であった。若さで研究室の雰囲気を盛り上げていってほしいですね。
明日は、大学入試の後期日程である。昨日は、前期日程の合格発表があり、大学の頃の同級生から、薬学科に娘が合格したから宜しくと連絡があった。親と同じ学び舎に子供も入るということは、親子が先輩後輩の関係になるということでもある。良いものですね。
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2010年3 月 9日 (火)
祝 学長賞
今年の修士と博士の優秀者(学長賞)が決まりましたよ。修士は、山口君、博士は、田浦君でした。二人ともデータの豊富さと共に、質疑の時に、質問者の意図をしっかりと汲んだ、深みのある受け答えをしていました。山口君はtagaラボの移転と共に、東京に行き、生理研でも実験を行なう等、大変頑張っていたようです。私が、主査した二人のレベルが大変高かったことを大変嬉しく思います。本報奨制度は、平成14年度に始まりました。本研究室は、過去には、平成17年度 原田(博士)、森野(修士)、平成16年度 古賀(修士)、平成15年度 内川(修士) 、平成14年度 アン(博士) 、三上(修士)が受賞し、今回は、久しぶりでした。テーマ内容、展開、発表態度など、様々な要因が受賞に影響しますので,運もかなりありますが、一生懸命、努力しないとチャンスは全くないのは疑いも無い事実です。
投稿情報: 22:21 | 個別ページ
2010年3 月 8日 (月)
祝 論文受理
論文受理の報告が今朝ありましたよ。ゴーヤンのドクター論文の内容の一部を論文に投稿したものです。雑誌はCancer Sci (IF:3.4)です。本研究室から発表したMol.Cell.Biol.の内容を受け、その応用編ということで,p53の変異の有無に依存しない新たな抗ガン薬3剤併用療法の提案に関する基礎的な研究です.具体的には、5-FU(p53 dependent)とIFN-alpha(p53-independent)により、TLR3の発現を上昇させ,そのligandであるpolyI:Cのガン細胞死効果を高めるという方法であり、正常細胞では3剤併用による細胞死は認められないところが興味深いです.in vivoでの検証を実施するのが難しい研究であり、論文審査の過程で要求はされましたが,アン先生の論述テクニックで無事パスをしました。私どものスタンスは、3剤とも臨床で使用されている薬剤でもあり、これらを単に併用することで,効果増強、あるいは、投与量減少による副作用軽減が期待できますので,本論文の知見を基に,医師主導の臨床研究が将来展開していけばよいと思って、この段階の内容で公表しました。
昨日は、ロ◯ッソ熊本の開幕戦で、J1から降格してきた強豪相手にかなり良い試合をし、勝ち点2といっていいぐらいの1−1の引き分けでした。平均年齢が、かなり下がり、高い運動量、集中力の持続等、大変気持ちがこもったプレーが見られ,昨年よりは期待できるのではないかと思いました。私は,全ホームゲームに行けるかどうかわかりませんが、思わずシーズンシートを買ってしまいました。
一昨日は、九大の先生の定年退任記念シンポがありました。多くの実力者の講演が聴け,色々と考えさせられました.「大学の研究者には、もっと自由な発想が発揮でき、かつ、より基礎的な研究を行なえる環境が必要だ、という意見があるのに対して,税金で実施させてもらっているのだから,ある程度制約を受けるのも当然の考えで,将来的には研究を通して社会貢献をすることを意識した考え方が必要だ、という意見もある」という。税金で賄われている大学研究者は、個々にテーマを自由に設定して自由に研究ができる環境を与えられているのだから、一定の制約(税金に依存する限られた研究費内)の条件下でやれる範囲でやるしか術が無いのは当たり前。もし、自由に使用できる巨額な研究費(環境)が必要であれば,一定の制約を受けた環境で得られた知見をベースに、社会に還元できることを明示するプロジェクト研究を提案するしかない。中世の時代の研究者は、教会からの寄付で研究を行ったため、その制約を受け,そのため地動説は受けいられないなど、どの時代も常に制約を受ける環境がありながらも、その中で、苦労し,工夫しながらどうにかやってきた。今の時代も、制約に合わせつつ、自由を盛り込んでいく努力が必要なのは一緒である.不満があるところには必ずや発展が潜んでいるもの。
投稿情報: 13:22 | 個別ページ