例のサッカー選手、テレビにちょこっとは出ているかも。
今夜、NHK総合「仕事ハッケン伝」(毎週木曜/午後8時00分から8時43分放送)「第11回 スピードワゴン 小沢一敬 × サッカークラブ運営スタッフ」
※沖縄は6月30日(土)午前10時05分〜10時48分<総合>
※再放送:7月11日(水)午前2時33分〜3時16分<総合>
Mol.Cell5月号の論文を薬学科4年のRuikoちゃんが紹介。ERADチューニングという言葉自体違和感がありましたが、最終的には納得しました。小胞体内のミスフォールディングした異常タンパク質が増えてくると分解するためにEDEM1などのERAD関連分子が増えて対応していくが、その役割が終わったERAD関連分子はどうなるかというと、SEL1L:LC3-I複合体が認識してERADチューニング小胞となりリソソーム分解を受けて減少していくという。分解に関わる分子の量を状況に応じて調節する、いわゆる、チューニングする分子を明らかにしたというもの。データのひとつひとつも納得いくものであったが、プレゼンがスムースで、かつ、質疑はポイントを抑えて大変良かった。この調子で成長していってほしいものです。
投稿情報: 18:22 | 個別ページ
Neuronの2012年5月号からの論文をMoriuchi君が紹介。日本において100万人のてんかん患者がいるという。海外では、抗てんかん薬に抵抗性を示す患者に、医師、栄養士などの厳格な管理のもとケトン食療法が行われているという。このケトン食療法は、高脂肪、低炭水化物の食事によって、血中のケトンを上昇させ、神経細胞の過剰興奮を抑制する方法であり、神経細胞におけるミトコンドリアATP感受性Kチャネルを活性化するメカによるといわれていた。この論文においては、ミトコンドリア膜においてアポトーシスを促進する分子であるBADがリン酸化されるとヘキソキナーゼを活性化し、グルコースをグルコース6リン酸に代謝し、解糖経路を介してエネルギー産生を亢進していること、このBADをノックアウトしたり、リン酸化されないBAD変異体をもつマウスはてんかんに抵抗性を示すこと、このようなマウスにおいてケトン代謝が亢進していること、さらには、BADノックアウトマウスのてんかん抵抗性はミトコンドリアATP感受性Kチャネルを活性化するというメカニズムを介していることを明らかにしている。ケトン食療法の詳細は、日本小児神経学会のホームページを参考にしたら良いですね。糖尿病に用いられるミトコンドリアATP感受性Kチャネル阻害薬がもし中枢に移行したらてんかん発作を誘導するのだろうか。また、ミトコンドリアATP感受性Kチャネル開口薬を脳に移行させると発作を抑制できるのだろうか。10年くらい前にはそのような基礎研究がトライされていたらしい。
投稿情報: 08:25 | 個別ページ
Nature Med. 2012 5月号からの論文をChosa君が紹介。毛細血管拡張性運動失調症(AT)という遺伝性疾患がある。ATでは、ATM遺伝子の変異により神経細胞死が観察されるがそのメカニズムはわかっていなかった。HDAC (histon deacetylase) 4のノックアウトマウスとATMのノックアウトマウスで小脳において同様の表現型(プルキンエ細胞の変性や減少)を示すことが分かっていた。今回、明らかになったメカニズムは以下の通りである。ATMは通常、PP2A(脱リン酸化酵素)をリン酸化することによりPP2Aの活性を抑制しているが、ATMに変異があると、PP2Aが活性化体として、細胞質に局在しているリン酸化HDAC4を脱リン酸化する。脱リン酸化されたHDAC4は核内に移行し、ヒストンを脱アセチル化し、神経細胞促進因子の転写因子(MEF2A, CREB)の発現を抑制し、結果的に神経細胞死が起こってくるという。HDAC4ノックアウトマウスの結果と矛盾するが、細胞質局在HDAC4も細胞生存に必要であるということを示唆しているという。創薬という観点からはHDAC4阻害薬が期待できるという。この論文でもATMノックアウトマウスの神経機能障害がHDAC阻害薬で改善されている。核内のHDACを阻害できればより理想的なのだろう.ATは患者数10-15万人に1人であり、初期症状として運動機能低下が出現し、約50%が6歳までに顕著になっているという。現在、既に、市場に出ているものだけでなく、数多くのHDAC阻害薬が抗ガン薬として臨床試験が盛んに行われている。これらのHDAC阻害薬をATへの適応拡大という観点で、この論文の知見が朗報になればいいかな。
投稿情報: 08:18 | 個別ページ
Immunityの5月号からKameの紹介。細胞骨格が変化すると細胞の物理的障壁機能が影響を受け、ウイルス感染を左右するということは知られていた。今回の論文は、その分子機構が明らかになったという話。その登場人物はprotein kinase R (PKR)とゲルソリン君である。非ウイルス感染細胞ではPKRとゲルソリンが直接結合しており、ゲルソリンによるアクチンフィラメントの切断は起こっていない。ウイルス感染直後にはPKRとゲルソリンが解離し、ゲルソリンにより膜の流動性が変化し、感染を増悪させるとともに活性型PKRがインターフェロンの転写を活性化する。感染細胞において産生されたインターフェロンはまわりの非感染細胞におけるPKRの発現を増加させ、再びゲルソリンとPKRの結合が増え、感染防御するという。
投稿情報: 08:33 | 個別ページ
我々の論文の内容を示す、デザインがMol.Cell表紙に採用されることになりました。7月号です。どのようなデザインかは楽しみに。昨日、Congratulation !!のメールが来ました。
そして、今朝は、もうひとつのCongratulation !!メールが来ました。バイオメトロノーム関連の研究の内容で、その作用メカニズムを明らかにした論文の受理されました。J. Cell. Physiol.です。Saori嬢が頑張っていた研究で、reviseに時間がかかったのでresubmissionをしましたが、Immediate acceptanceでした。
投稿情報: 08:08 | 個別ページ
Kidney Int. 2012からOmachi君の紹介。エリスロポイエチンが腎性貧血に用いられているが、腎移植後の腎尿細管障害を抑制するという報告。作用メカとしては、尿細管におけるAktのリン酸化、VEGF, EGF, Ang-1などを増加させるという。輸血によってもこの腎病態は改善しないという。エリスロポイエチン受容体にはホモダイマーとヘテロダイマーがあり、ホモダイマーは造血作用に、ヘテロダイマーは臓器保護作用に関わることから、ヘテロダイマーのみに作用する化合物は興味深いという。というのは、エリスとポイエチンを腎性貧血の改善だけを目的に高用量投与すると逆に腎機能は改善しないという報告があるからである。しかし、最近の臨床報告で、移植後の腎障害はエリスロポイエチンは無効であったという。CKDに対する効果はーーー?
投稿情報: 08:35 | 個別ページ
Kidney Int. 4月号からRUIちゃん。糸球体においてスリット膜を形成するポドサイトにおけるRhoAが重要な役割を担っているメカニズムを詳細に明らかにした論文。過去に、正常状態におけるポドサイトの足突起構造維持にはRhoAが必要であること、ポドサイトにおけるRhoA活性化は巣状分節性糸球体硬化症を誘発することは知られていた。今回の論文では、活性型RhoAおよび不活性型RhoAのポドサイト特異的なトランスジェニックマウスを作成したところ、どちらもアルブミン尿が増加するという表現型を示すことがわかった。活性型、不活性型RhoAはそれぞれ異なるメカニズムでアルブミン尿を増加させているという。活性型RhoAでは、PI3K/Akt経路を抑制し、ポドサイトのアポトーシスを引き起こすだけでなく、ネフリンの発現を抑制する。不活性型RhoAでは、細胞骨格に影響し、ストレスファイバー形成不全になり、ポドサイトの足突起消失を起こすという。アポトーシスを起こす経路に関わるROCKの阻害薬は有用であるかもしれないという。話は変わるが、ROCK阻害薬は眼内圧を低下させる緑内障治療薬としても極めて有望という。
投稿情報: 08:11 | 個別ページ
Immunity 5月号からOnuki君。6月1日の朝ゼミでは、Yukiちゃんが喘息と関連があると報告した上皮由来IL-25(IL-17E)が今度はIL-33と協調して、寄生虫感染の初期防御に重要であることを証明した論文。その際のターゲット細胞はLin-c-kit+細胞(Innate lymphoid cell)であることがわかった。論文では、IL-25Rのアダプター分子Act1を上皮特異的にノックアウトしたマウスに実際に寄生虫を感染させて、さまざまなTh2応答を見ている。Lin-c-kit+細胞を移植すると防御能を回復できるという。
今朝の熊日新聞の1面に,共同研究者でもあり、熊薬出身でもある、発生研のShiraki先生が顔写真付きで掲載されていました。メチオニンを抜いた培養液で培養するとiPS細胞の分化の際のガン化の危険性が極めて低くなるという発見をしたというもの。仲間の活躍は嬉しいですね。
投稿情報: 08:06 | 個別ページ
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