テンプル大学からのお便り

今日は、大学入試の前期日程です。我々の建物は試験会場のため入室制限があっています。

今日は、Kato君からメールをもらいました。ボスの異動に伴い，今月にアルバカーキーからテンプル大学に引っ越しをし、研究が実施できる環境がようやく整ったようです．引っ越しの最中に論文がFrontiers Bioscienceに受理されたとのこと．博士論文の後半の部分が形になりました。よく頑張ったね。おめでとう。メリーランドからアルバカーキーへのラボ引っ越しも経験している、精神的にもたくましいKato君からのメールを抜粋して以下に掲載しました．

「もうじき修士論文、博士論文発表をされる方々の健闘をフィラデルフィアより祈ってます！！
アルバカーキからフィラデルフィアのテンプル大学Department of Physiology, School of Medicineへの移転を無事に終え、今週からいよいよ実験が開始できそうです。今回の引っ越しでは、ただ単にモノとヒトの移動だけではなく、ラボで一番大事な人間関係（good team work）がそのまま生きたかたちで維持できているので、まず今のところは成功したように思います。ここ数ヶ月はとくに研究とは直接関係のない雑用に追われていますが、余分だと思われる仕事や、やってても自分には直接的に役に立たない事にこそ成長する機会が潜んでいると信じて頑張っております。卒業研究室の先生方の背中を見て学んだ事をこれからのフィラデルフィアでの研究生活に活かして行きたいと思います。」

博士修士最終試験（口頭発表）

今週の金曜日に博士、来週の月曜日、火曜日が修士の発表です。皆，朝から夜まで練習をしています。家に帰らず頑張っている学生もいるようです。ベストを尽くそう．

先週、横浜であった、ハイパーサーミアの研究会に参加してきた。温熱と抗ガン薬の併用による温熱化学療法の臨床における有用性が年々明確化してきたように思う．温熱の技術の向上、治療経験の蓄積ととともに、昔に比べ，作用機序が明確で、ある程度効果が期待できる抗ガン薬が開発されてきたことが、温熱化学療法を進展させた要因ではないかと思う．また、温熱と言えば、放射線療法との併用から、外科や放射線科を中心とした治療手段とされ、一方、抗ガン薬による治療は内科というように、昔（今も？）は、診療科の住み分け（壁）があった（ある？）という。患者のスタンスからすると診療科の壁は必要なく，いわゆるチーム医療という観点から、患者のために、温熱化学療法が、あるいは温熱化学放射線療法がさらに普及すべきであろう。ここ２、３年のハイパーサーミア関連の学会で報告される臨床データは素晴らしい。ただ、保険適用の問題等、乗り越えていかない課題があるという．何とか，公表論文として、あるいは、マスコミ媒体を通して、その有用性を世の中に発信していきながら、国もその医療的価値を本格的に検討して良い時期に来たように思う．温熱は大して効かないという先入観を捨てて．

お便り（ハラディ＆Kaori）

お便りありました。拓実（たくみ）くんです。将来の日本サッカーを代表する選手になるでしょう。親子３人で仲良く楽しく頑張っているようです．写真を見るとハラディパパは鹿のぬいぐるみを身に付けて、たくみくんを笑わせているのかな（それにしてもたくみくんはすばらしい笑顔ですね）。皆さんに宜しくとのことです．

オバマ政権下の科学政策

米国の科学関連予算について大筋がみえたらしい。朝日新聞より
宇宙開発：10億ドル、基礎科学と工学：30億ドル、エネルギー関係、高エネルギー物理、核物理：20億ドル、気象科学：8.3億ドル、ヘルスケア（ライフサイエンス？）：100億ドル、エネルギー効率と再生可能エネルギー：25億ドル、合計約200億ドル（1.8兆円）とか。

日本はどこに行くのだろう．経済危機時にこそ、目前の場当たり的対策ではなく、税金の有効活用法として、目前と将来の両方に有用である、科学関連への拠出は最適だと思う。現在，潤沢すぎる大学とそうでない大学の格差が大きすぎるため、政府が潤沢すぎる大学のみを見て，予算削減をしてしまう可能性もあるという．そうなると、潤沢でない大学がさらに影響を受け，結果的に、日本の総研究者人口の減少を招く。そのために，多くの研究者の労力に左右される実験科学の発展に悪影響を与えるだけでなく、将来を支える若手研究者層が薄くなり，日本の科学界がさらに疲弊していくように思う．

バイオメトロノーム四方山話（２）

2月14日の土曜日は、バレンタインデーでしたが、バイオメトロノームデーでもありました。TKUのテレビ番組（16：55～17：25（再放送今週金曜日14：58～15：28））の「発信！熊大力「考える体、行動する脳」」のシリーズ、第４回「糖尿病への新たな挑戦～予防と治療の未来（あす）を拓（ひら）く～」が放送されました．共同研究者のAraki先生が主演され、放送の中で５分程、実際にバイオメトロノームをヒトに装着し、体験させている様子や動物実験のデータを示されました．糖尿病やメタボリックシンドロームをわかりやすく説明しつつ、最先端の話題を紹介した，大変、構成が優れた番組であり、バイオメトロノームが先端医療の一翼を担う可能性を示したようでした．DVDにとってあります。Araki先生に主演男優賞を。Kondo先生に助演男優賞を

熊大テレビ公開講座

今日は一日中、お客が多く、かなり疲れてしまいました．

祝、誕生

2月4日の立春に、Seki家に娘が誕生！おめでとう。名前は柚日良と書いて『ゆひら』ちゃんだそうです。
名前の由来はSeki君の由（柚）と彼の母の名前から良をとって、立春の晴れた日に生まれたからだそうです。珍しい名前ですよね．さすがにSeki君、オリジナリティを意識していますね．「娘が誇りに思えるような仕事をこれからしていきたいと思っています。」とのことです。頑張って

ゆひらちゃんの写真（掲載許可もらってます。かわいいですね。でも、Seki君が自分そっくりでしょと言っていますが、ゆひらちゃんはお母さんに似ていると言われた方がーーー）

本当の幸せって

今日の朝日新聞の記事、読んでください．
http://www.asahi.com/health/news/SEB200901310017.html

また、関連の昔の西日本新聞の記事を読んでください．
http://www.nishinippon.co.jp/news/2005/0116song/

「命さえあれば、必ず前に進んで行けるんです」（上記の記事より）

今の医療では対応できない難病の治療法を見いだすこと。これは、本研究室の重要な任務。
直接は関連がなくても、様々な基礎データの解析や応用展開を考える上で、常に、まず難病治療を意識する。

近い将来、「そして、前に進んで行けば、必ず命は続くんです」という言葉を付け加えたい。

修論無事提出

先週の金曜日、午後４時提出、ぎりぎりもいましたが、６名全員、無事間に合いました．お疲れさまでした．夜は軽くお疲れさん会を催しました．一生懸命サポートをしてくれた先輩たちに感謝を忘れずに！！　気を抜くと、体調を壊しますから，徐々に生活を元に戻して、副査の先生による口頭試問と論文発表に備えてください。

また、今日は、投稿していたMO-chanの論文がリバイスで戻ってきました．実験をひとつ追加してからの対応です．今月中には送り返せるでしょう．

共同研究者のKondo先生から日赤で実施されているバイオメトロノームの臨床モニター試験の様子のお知らせがありました。好調の模様です．まとめられた結果が大変楽しみです。

さらに、昨日は、shuto先生が中心となり、一般向けの遺伝子多型解析実習を行ないました．好評でした．手伝ってくれた学生たちを始め、お疲れさまでした．

本日は学部長選挙があります。学部長を長年務められたOtagiri先生が今年の３月で定年です。熊薬の新しい顔は？

修士論文提出締め切りまであと一日

現時点で、OK出したのは６名中１名です．今日が最大の山場です．明日，皆ハッピーに終わるために私もひと踏ん張り。研究室の他のメンバーも一生懸命にフォローしています．学位論文のような文章を書く機会は、人生において、そう多くありません。「物書き」の貴重な経験です。如何にわかりやすく、理路整然と書くかが大切です．データを示すから、後は読者が勝手に解釈すればよいというスタンスではいけません。あたりまえですが、読む側に立って、客観的な視点で書くことが大切です．夏目漱石でも、第一稿が小説の完成型になっているのではなく、何度も何度も校正をし続けて完成させていることは、彼の生原稿を見るとよくわかります。従って，良い論文を仕上げるには，第一稿をかなり早めに作成し、それを時々眠らせながら気分を変えつつ、何度も何度も読み直して、さらには他の人に読んでもらって校正していくことが必要です。そうしているうちに改善する箇所がなくなり、時間をかけても変わらないプラトーに近い状態になります。その時が提出のタイミングです．という私も研究費申請書を締め切りギリギリになって書いているのですがーーー。研究費獲得できない時はいつも後悔しています．

修論締め切り間近

今週の金曜日が修論締め切り。日夜、M2の6名の学生たちが頑張っています．今年は例年に比べて仕上がりが遅いようです．たまにはオーバーマスターも良いかなあ．明日は朝から会議が満載だから修論チェックできるのは夕方から朝までか

今年は６名中男性１名が博士後期課程に進学します。５名の女性陣は、１人は企業、後はしばらく薬剤師として頑張っていくようです．みんな、研究者としても十分やっていけますので、いつでも研究室に帰っておいで。

朝７時半からはドクター提出組の第一回発表練習も始めました．各プロジェクトチームの代表でもあるのだから気合い入れて頑張ろう．

また、今日から創薬・生命薬科学科の学部２年生対象にゲノム創薬実習が始まりました．自らの毛髪を使った遺伝子多型解析実習です。以前は、学部３年の薬理の実習の中で行なっていたものです。それより以前は、大学院実習で行なっていました。首藤先生、体調が思わしくない中、お疲れさまです．また、TAとしてサポートする研究室のみんなありがとう．