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2019年5 月22日 (水)

コラーゲン17A1と皮膚機能

コラーゲン17A1と皮膚機能

Nature 4月18日号から。Rickyのプレゼン。Misatoさんの座長。皮膚細胞の恒常性維持と老化の制御に非線維性コラーゲンであるCol17A1が重要な役割を担っていることを明らかにした論文。Col17A1の量を維持することができる薬剤も見出しており、加齢に関わる化粧品の領域でインパクトがある知見になりうる。詳細は、Natureの日本語版のサイトで。わかりやすいプレゼン。東京医科歯科大学のプレス発表

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2019年5 月16日 (木)

メトトレキセートと認知障害

メトトレキセートと認知障害

Cell 1月号から。 Aoi君のプレゼン。Yoshio君の座長。メトトレキセートは葉酸代謝拮抗薬であるが、抗ガン薬として有名である。このメトトレキセート服用の患者では認知障害発生率が高いという報告が多々なされてきている。さらに、メトトレキセート服用の患者の脳では、ミエリン形成の抑制が見られ、グリア細胞への影響を介して認知障害が起こっていることが示唆されていた。今回の論文では、メトトレキセートがミクログリアを活性化し、アストログリアを活性化を介して、神経障害を起こすとともに、ミエリンの素となるオリゴデンドロサイトの前駆細胞の分化に影響を与えることにより、認知障害を引き起こすことを綺麗に証明している。小児の脳の知見も併せて成果を出していることもあり、また、投与量についても妥当な量であるということから、臨床的にも重要な論文であるかもしれない。ミクログリア除去薬がこれらの神経障害を抑制していることから、メトトレキセートと併用するということが将来的にもありうるかもしれない。臨床現場の薬剤師の人も読んでみる価値がある論文。

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2019年5 月15日 (水)

コレステロール代謝と肝がん

コレステロール代謝と肝がん

Cell 1月号から。Namiちゃんのプレゼン。ハルキャンが座長。がん抑制遺伝子であるp53の多彩な機能はよく知られている。今回の論文は、メバロン酸経路がp53依存性の肝がんにおいて重要であることを示した論文。アトロバスタチンなどのHMG-CoA阻害薬が、ガン抑制作用があるという報告や逆に効かないという報告もある。今回は、p53が主たる原因である肝臓ガンにおいては、有効であることを分子メカニズム(コレステロールの取り込みに関わるトランスポーターABCA1の発現調節)もクリアに証明しているが、生存率の延長のようなデータは無かった。引用論文としてあるのかどうか確かめていないが、臨床的に効く場合もあるという程度の理解で良いのかもしれない。2014年に発表された化学物質誘導のガンモデルマウスではアトロバスタチンは効かなかったという。p53以外の分子も関わるようなガン病態では、HMG-CoA阻害薬の効果も見られていないのかも知れない。基礎研究レベルでは大変興味ふかい、インパクトがある研究成果であったとしても、臨床に還元できるような知見ではあるかどうかの目利きは、創薬研究者だけでなく、薬剤師の能力として必要である。薬剤師教育における、広い意味での研究能力の醸成は疑いも無く重要である。資格を取るための机上の勉強だけでなく、卒業研究において研究を実際に経験しながら、研究で得られる成果の限界を知り、その課題をどう解決するのかを学んだ上で、医療の現場で、真実に近い医療情報を見極めることができる薬剤師こそ必要される。何度も言われているわかりきった話ではあるが。。

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2019年5 月14日 (火)

運動によるアルツハイマー病の予防メカ

運動によるアルツハイマー病の予防メカ

Nature Med. 1月号から。Sakiちゃんのプレゼン。ツレ君の座長。運動により、アルツハイマー病の症状が改善することは知られていた。今回の論文では、アルツハイマー病患者やマウスモデルにおいて、運動により骨格筋の膜タンパク質FNDC5の細胞外ドメインが切断され、irisinがmyokineとして、血中に遊離し、脳内に移行し、シナプス可塑性や記憶形成の障害を抑制することにアルツハイマー病態に保護的に働くことを明らかにしている。脳室内だけでなく、末梢にアデノウイルスFNDC5を投与しても改善効果があるという。さらに、脳内のirisinはcAMP-PKA-CREB経路を活性化するという。

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2019年4 月24日 (水)

イントロンの存在意義

イントロンの存在意義

Nature 1月号から。Rickyのプレゼン。Misatoさんの座長。イントロンの存在意義として、飢餓時に生存するために必要であると言うことを明らかにした論文。同じ号に、異なるメカニズムであるが、同様に飢餓時に生存するためにイントロンが機能していたことを明らかにした論文が掲載され、レヴューとしてもまとめられていた。酵母のイントロンのほとんどを一つずつ潰した変異株を用いた検討である。

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2019年4 月18日 (木)

PTSDの新たな治療法のメカ

PTSDの新たな治療法のメカ

Natureの2月号から。San chanのプレゼン。座長は、Shota。1989年にアメリカの心理学者であるF. シャピロが考案したEMDR (Eye Movement Desensitization and Reprocessing:眼球運動による脱感作と再処理療法)が、PTSD患者に有効であるという臨床的な知見を動物実験でその作用メカニズムを明らかにした論文。臨床的には、トラウマ記憶を思い出しながら、頭を動かさない状態で、セラピストが左右に動かす指を目で追う療法。左右の眼球運動により、上丘ー視床を介して、扁桃体の抑制性神経細胞の活性化が起こることが重要であるという。動かす指のスピードも重要ということであるが、本論文でそこを裏付けるデータは無い。例えば、トラウマ記憶を思い出しているときに、卓球の試合のピンポン球を頭を動かさずに目で追うと治療法になるということがあるのであれば、球技の試合観戦はPTSD患者にとって有効かもしれない。球が速すぎたり、瞬時に勝負がある試合は有効では無いかも。。色々と想像できる。

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2019年4 月17日 (水)

記憶

記憶

3年前の記録。改めて読み直した。

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線維化病態抑制の新たなターゲット!?

線維化病態抑制の新たなターゲット!?

Nature 2月号から。Sana chanのプレゼン。座長は中嶋君。線維芽細胞は病態時には組織の線維化を引き起こし、臓器不全をもたらす。転写因子のPU1はこれまで、血球系細胞における役割は研究されてきたが、本論文では、病態時の線維化細胞においてPU1が重要な役割を有していること、さらに、PU1のDNA結合を抑制する新しい薬DB1976が種々の線維化病態に有効であることが示された。血球系の副作用は出ていないとのことなので、経口投与でも効くことが示されれば期待が持てる成果である。

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2019年4 月16日 (火)

アスピリンの新たな有用性

アスピリンの新たな有用性

Cellの3月号から。Yuka chanのプレゼン。マリーの座長。アスピリンが自己免疫疾患に効くのではという論文。細胞内にはDNAセンサーの一つとして、cGAS (cyclic GMP-AMP合成酵素)があり、自己DNAによる慢性的なcGAS経路の活性化が自己免疫疾患の病態形成に関与していることが知られている。今回は、cGASにアセチル化という翻訳後修飾が起こると活性が抑制されること、アスピリンによりアセチル化が起こり、アスピリンが自己DNA誘導の自己免疫疾患の治療薬になりうることが示された。面白い。アスピリンの投与量の妥当性が気になる。

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2019年4 月11日 (木)

女性がワクチンに対する有効性が高いメカニズム!?

女性がワクチンに対する有効性が高いメカニズム!?

PNAS 12月号から。Ryoko-tanのプレゼン。今年から座長付きの朝セミナーになりました。今回の座長はteramon。2016年Natureに男女の免疫系が感染に対して反応が大きく異なることが発表された。今回の論文は、マウスを用いてそれを証明したもの。メスマウスにおいて、インフルエンザウイルス感染によるB細胞の増殖、抗体産生が亢進し、B細胞におけるTLR7(ウイルスのRNAにより活性化される)の発現が上昇した結果、力価が高い抗体が産生されることが明らかにされた。TLR7遺伝子はX染色体にコードされており、また、B細胞ではX染色体の不活化は起こっていないことから、メスでは、TLR7の発現が高いという。これがヒトでも同じメカニズムであれば、大変興味深い。

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