これから企業に入る人、あるいは既に入っている人。是非読んでほしい良書「BEソーシャル 斉藤徹 著」。研究室の運営にもこの考え方は参考になる。
以下、抜粋。
「世界は透明になりソーシャルシフトする。社員・顧客・社会に愛される企業の在り方は日本経営の原点「三方よし」に通じる。透明性の時代にあるべき企業像とインサイドアウトによる変革の道標を示す。ビジネスパーソン必読の書」
「ソーシャルシフトの概念を体系化すると、インサイドからアウトサイドへ、5つのパラダイムシフトで構成される。
企業の中核となる「理念」は「規律から自律」へ。
その原動力となる「組織」は「統制から透明」へ。
社会に貢献するための「事業」は「競争から共創」へ。
生み出される顧客への「価値」は「機能から情緒」へ。
そしてその事業成果を測定する「目標」は「利益から持続」へ。
インサイドからアウトサイドへ、それぞれの原則がシフトしていく。」
要するに、フェイスブックやツイッターなどのソーシャルネットワークがビジネスに活用されて行く一方、社員しか知らない内部情報も解雇された人たちから公開され、企業の評判が悪化し、倒産することも起こりうる社会になっている。ゆえに、あらゆる情報がだだ漏れになっても問題ない(透明)、顧客からも、社員からも、そして社会からも愛される誠実な企業が生き残り、あるいは、大きく展開して行くという。高度成長期時代の多くの企業がそうだったように、利益を上げれればどうやってもよい、社員のクビを切ってもよい、社会に多少は迷惑をかけてもよい、分からなければ何をやってもよいという時代は過ぎ去ったということである。旧態依然の考え方で企業経営しているとかならずやしっぺ返しをくらう。現在、まさしくこの考え方を真剣に取り入れている欧米の企業が急成長している一方、ある有名な企業が従来通りの経営をし急降下しているという。先月、この本の著者の講演をたまたま熊本で聴けたが本当に納得いく話ばかりであった。企業を研究室に置き換えても当てはまることは多いと思う。ともかく、ソーシャルネットワークが完備された社会であるということを前提に経営を考えるべきである。生物だけでなく、世の中も進化し続けている。それに順応できなければ自然淘汰されるのは当たり前であろう。