ドク論の追い込みです。今年は3人。投稿論文は既に受理済みだから、後は、学位論文を1月4日までに仕上げること。学位論文提出日は毎年正月明けであるが、審査スケジュールを2週間でも遅らせることはできないものかと思う。修士論文の審査(副査)の時期とかぶる可能性があるのが理由なのか。そうならば、創薬生命の学生が修士を終える年は、学生数が今よりは減っているから博士論文の審査時期をかぶらせても良いかもしれない。何を言っても、本人達が、正月前に提出できるようにしておけば良いのだが。
2009年12 月25日 (金)
クリスマス。。どころではないか
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2009年12 月22日 (火)
博士(乙)論文発表会&餅つき&レク&忘年会
今日は、朝から博士論文(乙)の発表会だった。2名の発表者は二人とも海外勤務。一人は、大学。一人は外資系企業の研究所。後者の発表者(Etsukoさん)はセントルイスに住むimasato君の奥様でもあります。米国の寒波の影響で予定した便に乗れず、ようやく昨夜遅くに家族三人で到着。朝7時半から一度、通して練習しただけであったにも関わらず、さすがに落ち着いたプレゼンでした。imasato君の話によると、Ph.D.を持っているかどうかは極めて重要であり、あるレベル以上のポストになるためには必須であること。一人娘のアーちゃんを連れての家族3人での帰国でした。
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2009年12 月21日 (月)
ひとつの遺伝子変異がタバコ15本で起こっている
表題の情報は、最新のNatureの記事から。
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2009年12 月18日 (金)
ペプチド性抗ガン薬!?
2009年、最後の朝ゼミはMOMOのプレゼン。朝7時にスライドが出来上がったという割にはうまくやれていました。Notchシグナルを抑制するペプチドをタンパク質の構造ベースに設計し,T細胞性急性リンパ芽球白血病に対してin vitro およびin vivoにおいて有効であったという内容。γーセクレターゼ阻害薬によるNotchシグナル抑制は様々な副作用がある。一方,Notchが転写因子として作用する時に複合体を形成するが、その複合体がその癌細胞特異的なのだろうか、今回のペプチドは副作用が少ないということらしい。in vivoのデータを見ると、1日2回の腹腔内投与により、ガンの進行を抑制しているが、おそらく、投与を止めたら、再び進行するだろう。また、用いたペプチドはαへリックスを架橋して安定化していたが,その抗原性については論文では全く触れていなかった!?
2.努力すればできるように生んである
3.想像力は知識の先にある
4.子供の想像力は大人の倍以上である
5.争って得るものは何もない
6.ゼロからのスタートは失うものがない
7.成功は問い続けるから生まれる
8.何を考えるかを考えろ
9.心を開いても魂は売らない
10.怠惰とは、疲れる前に休む癖と同じ(ジュール・ルナール)
11.幸運の女神は準備していない人を決して助けない
12.疑問はあらゆる知恵の鍵穴
13.真っ直ぐな道を歩く人は決して疲れない
14.疲労は最大の枕である
15.満足は最大の富だ
16.穴を一つしか知らないねずみはすぐ捕まる
17.天才とは、1%のひらめきと99%の汗である(トーマス・A・エジソン)
18.勉強することは自分の無知を徐々に発見して行くこと(ウイル・ディラント)
19.歴史を学ぶと、我々は歴史から何も学んでいないことが分かる
20.考えることは、もう一人の自分と話をすること
21.失敗は解決策も連れて来る
投稿情報: 10:17 | 個別ページ
2009年12 月17日 (木)
ウイルス感染に対する新たな武器
TLR2は、細菌感染時の受容体として、炎症性サイトカインの発現を促すが、ウイルス感染に対しても、抗ウイルス作用を有する1型インターフェロンの発現にも関わることを証明した、画期的な論文(Nature Immunol. 11月号)が今朝のセミナーの話題。TLR2が発現するどの細胞でも見られる現象ではなく,骨髄細胞の5%を構成する炎症性単球の中の特定の表面マーカーを持つ細胞に見られるという。本論文では,多くの実験がなされ、信頼度は高く,特に、炎症性単球特異的にTLR2をノックアウトするとマウスにワクシニアウイルスを感染させても1型インターフェロンの誘導は全く見られないという。従来,ウイルス感染にかかわるTLRは3、9、7であったが、今までの整理されたTLR概念をもう一度見直す必要があるかもしれない。面白い!
投稿情報: 09:42 | 個別ページ
2009年12 月16日 (水)
Tリンパ球における電位依存性カルシウムチャンネル
今朝のセミナーは、今月号のNature Immunol.の論文。免疫系の細胞における細胞内カルシウム量はその活性に極めて重要。そのカルシウムの由来は、カルシウムストアサイトと細胞外であるが、細胞外のカルシウム流入にはナイーブT細胞とエフェクターT細胞で関与するカルシウムチャンネルが異なる。今回は、ナイーブT細胞にCav1.4という電位依存性カルシウムチャネルが関わることをきれいに証明した研究。活動電位を発生しない非興奮性細胞における電位依存性カルシウムチャネルの役割を明らかにした点でも面白い。このチャネルは細胞膜のラフトにおいて機能しているが、どのように活性化されるかは、まだ不明である。この論文から臨床展開を考えると、高血圧治療に用いられるカルシウム拮抗薬を免疫系の疾患に用いるとどうかということである。PubMedで調べると、ニフェジピンが活性化された免疫系を抑制し、全身性エリトマトーデスに有効ではないかと基礎的な研究成果が2008年のClinical Immunol.に発表されていた。カルシウム拮抗薬を服用している高血圧患者の内,免疫系疾患も有する患者を対象に、症状の変化の有無について調べてみたらどうだろう。効果と副作用の観点から。
投稿情報: 10:35 | 個別ページ
2009年12 月15日 (火)
食事制限
食事制限が寿命を延ばしたり、ガンや糖尿病等の発症を遅らせたり、と良いことばかりであることは,線虫やマウスなどを用いて、多くの報告がなされて来た。本年、この知見を決定的にした論文(サイエンス7月号の「Caloric Restriction Delays Disease Onset and Mortality in Rhesus Monkeys」)が、Nature Med.が選ぶ、今年のトピック論文として取り上げられていた。これは、霊長類で初めて証明された論文であり、Fig.1に示されている、27歳までそのまま年を取ったサルと食事制限をしたサルの比較写真を見ると、その健康状態の明らかな差に、誰もが大きな衝撃を受ける。これを見たら、誰でも過食を控えるだろう。いみじくも、様々な生活習慣病の発症と過多なカロリー摂取との関係が決定的になった年が、世界的な不況でカロリー摂取をしたくてもできないような人々が増えている年とはーーーー。とにかく、忘年会で酒をたらふく飲み、その後,最後の締めでラーメンをというのは禁忌。さて、研究室の忘年会は22日ですが。
投稿情報: 18:19 | 個別ページ
2009年12 月14日 (月)
無事帰国
サンフランシスコ、サンディエゴから無事帰国しました。大きなトラブルも無く、同行した学生達は色々な面で勉強になったことでしょう。特に、創薬生命の学部3年生の3名にとってはグローバルスタンダードとは何かを実感してもらえたのではと思います。今年のASCBは不景気のせいか、スケールダウンしていました。企業ブースも何となく寂しい気がしました。ただ、講演には満足する内容がいくつかありました。今年も参加して良かったです。ラボの人数が多くなれば,ドクターコースの学生達とは話す時間が取れても、新入室の学部生達と密に交流を持つことは中々できません。ゆえに、今回は、それぞれの学生の特性を知るという観点から、私にとって大変よい機会でした。サンフランシスコでは、UCSFのキャンパス訪問をしましたが、ミッションベイに新設された大変立派なキャンパスにも初めて訪ね、大変感銘を受けました。サンフランシスコでお世話になった、共同研究者のDieterの話によると、今までのキャンパスの研究棟は、病院に隣接していることからトランスレーショナル研究拠点として、そして、ミッションベイのキャンパスは基礎研究拠点としてすみ分けをしているとのことでした。確かに,UCSFの基礎研究の有名どころは殆どミッションベイに移っていました。また、Dieterのラボは、よりダウンタウンに近いところの古い建物を改装した研究所にあり、中は工場のように天井が高く開放感がある環境でした。
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2009年12 月 2日 (水)
論文受理祝い Biochemistry
遂にMiyatinの論文が受理され,博士号取得に間に合いました。「劇症型FAPを呈するTTR変異体の生化学的および立体構造学的な解析」というような内容です。論文のrevise対応を通して、かなり質が高まり,大変素晴らしい論文に仕上がりました。色々な苦労がありましたが、本人の真摯で謙虚な姿勢と行動力で、多くの方々のサポートを受け、完成することができました。私としても初めてのBiochemistryであり、昔、私は、本雑誌は、トピック性というより、緻密な解析で、専門的すぎて遠い存在に思っていましたので、今回の受理は,大変嬉しく、また、感慨深いものがあります。これらの経験がそれぞれの学生の力になり、自信になり、どのような分野でも新たにチャレンジできるという気持ちに繋がっていくことを大変嬉しく思っています。
基本的には、研究を面白いと思えることが大事であり,やらされているという気持ちを持っていたら、いくら良い論文を持っていても研究心は持続しませんよね。私の研究室の方針は、基本的には、学生の意向をできるだけ尊重し、博士課程の間に、研究の面白みを体感してもらうことです。現在,様々な研究テーマが動いていますが,基本的には、本人達のモチベーションを大切にし、あるレベル以上の研究内容であれば,また、現有の研究資料をうまく活用したアイデアであれば、OKとした結果でもあります。今後,学生達は、研究室を旅立ち,企業を含め、様々な研究機関で、研究を行うことになりますが、最初は,殆どの場合、企業の方針やボスのグラント申請内容との関係で,自分のやりたいこととマッチしていない研究を行うことになるでしょう。ただ、最初に(学生の時に)、研究の面白みを知っていれば,実際に、自分がやりたいことがやれる時が来た時には、それまでの様々な経験が大きな財産となり,必ずや満足いく研究が展開できるでしょう。「人生、楽しみを見つけるための旅」ですから、先は長いし,色々な出会いや経験がありますよね。近い未来を気にせずに、長い目で見ながら、一回しか無い人生を豊かなものにしなきゃね。(酔っぱらった時の説教みたいになってしまいました。)
投稿情報: 10:55 | 個別ページ