Nature vol.560から。ハルキャンのプレゼン。寒冷刺激は体内のエネルギー消費を促す刺激であり、交感神経系の活性化を通して、β3受容体刺激を介している可能性が示されていたから、β3受容体アゴニストが痩せ薬として期待されたが、臨床試験では有用性が認められなかった。そこで、寒冷刺激が交感神経系非依存的経路で、褐色脂肪細胞を活性化している可能性が考えられた。寒冷刺激時に、震えた筋肉から産生されたコハク酸は褐色脂肪細胞特異的(SLCトランスポーター)に取り込まれ、ミトコンドリア中でフマル酸に代謝される際に発生するROSによりUCP-1を活性化し、熱産生を上昇させるという。色々な示唆を与える研究成果である。