明けましておめでとうございます.本年も宜しく御願いします。海外からもメールのお便りが届きました。有り難うございました.皆、それぞれに頑張っているようです.
本年は、元旦の夜から研究室に顔を出していました.3人の学位論文提出が本日締切りに間に合いました.学位論文の執筆を通して、また、新たな自分に気づき、かつ、研究というものの醍醐味を感じてくれたようでした.博士論文は、博士号取得のためには、自らの考えを自らの言葉でまとめることに意味があります。そう言う訳で、私は、あまり手を出さずに、口だけを出すように心がけて指導しています.最終的には、三人三様の素晴らしい内容に仕上がったと思います.後は、副査の先生による口頭試問と発表です。この数ヶ月は彼らの人生にとっても大変貴重な経験の時となります.修士論文を提出した時の自分と、博士論文を提出した時の自分に大きな差を感じているかと思います.とにかく、お疲れさまでした.前にも記載したように、博士という学位は、研究という分野に限らず、あらゆる分野に有用な「国際免許」ですので、うまく活用して宝の持ち腐れにならないようにして欲しいと思います.
大晦日から元旦は、母と妹がいる南阿蘇の家で過ごしましたが,細雪が天から舞い降りたベールのように阿蘇の山々を包み隠すような風景に目が囚われてしまいました.世界に誇れるこのような大自然を身近に味わえる熊本はやはり良いですね.新たな一年、足下を見つめつつ、一歩一歩前進していこうと思います.
それにしてもルーテルサッカーの快進撃、嬉しいですね.県予選から通しても失点が1.まるでセリエAのような、嫌らしい程、粘っこくはじき返す強固なディフェンス.勝つためのサッカーには何が基本かを教えてくれているよう.
研究の世界でも一緒.最初から華やかさを求めるのではなく、まずは基本に忠実に、粘っこくデータを積み上げていく姿勢が重要.昨年末のASCBにおけるDr.Walterの特別講演でこういう話があった、
「私は、なぜ研究が成功したのか。振り返ると、私は、最初から、絶対的な的(まと)を設定して、その中心に向かって矢を放ち、矢が中心にあたるまで打ち続けたのではなく,きちっとした姿勢でまっすぐに矢を放ち、矢が刺さった後に,矢が中心になるように的を描いた.すなわち、積み重ねられたデータをデータに忠実にしっかりと解釈し、生命現象における結果の意味は何かと繰り返し問い続け、そして、生命体における新たな本質的概念を見いだし、提唱してきた。」
というような良い話.ただ、企業における創薬研究では、どうしても絶対的な的(こういう作用機序を持った薬、この病気に効果を示す薬というように)を設定した研究になってしまうのは仕方がないがーー。
閑話休題。昨年、一昨年と,次男と何度も対戦したルーテル中のメンバーが大活躍.知っている顔、名前が出ているので、応援にも思わず気持ちが入ってしまいます.明日が準々決勝.頑張れ。
カナダにいるこの仲良い夫婦はクリスマス休暇でラスベガスでエンジョイしたようです。皆に宜しくとのことでした.