先週、福岡であった透析医学会。大変多くの参加者があり、大変賑わっていた。
私としては、その雰囲気を複雑な思いで見つめていた。批判はあると思うが、ビジネス化された医療を強く感じた。高齢者の透析は、本当にQOLの向上につながっているのだろうかと。2年前にも参加し、色々な点で驚き、本ブログにも色々と記載したが、今回は、医療当事者が現在の透析医療について改善が必要だという講演、シンポジウムが多かったと感じた。医療者だけに任せるのではなく、社会全体で透析医療問題を真剣に議論すべきであると思った。透析医学会がまとめている最新の資料がホームページから入手できるので、データとして現状を知ってほしい。高齢者の透析導入は本当に必要なのだろうか。今後も自己負担ゼロで保険医療が本当に維持できるのだろうか。既に透析をしている高齢者の透析見合わせに対して、医療者を訴えることが無いような社会がそれを容認するシステムが日本で動くだろうか。本当に人ごとでは済まされない問題である。ただ、今は、この透析医療において、多くの様々なビジネスが成り立ち、多くの人がその恩恵を受けている。さあどうするか。10年後の透析医療を。