26日から28日まで日本薬学会が札幌(北海道大学キャンパス内)で開催された。薬学は、ヘルスサイエンスであり、カバーする専門領域がとても広い。この薬学会に参加すると、他の領域の話も聴けることや通常は会わない先生方と会えることがメリットと言える。今回は、研究室からは、3名の学生が発表した。また、シンポジウム「薬学の未来を創造するアントレプレナー教育」のオーガナイザーとパネラーを務めた。薬学部薬学科1年の梅田さんもプレゼンとパネラーを務めたことがこのシンポジウムの大きな目玉となった。1年生とは思えない、学会発表はもちろん、学会参加も初めてとは思えない落ち着きぶりだった。素晴らしい。会場の参加者が想定以上に多く、終了後に、多くの方々に高評価を頂いた。アントレプレナーマインドセットが薬学教育に好影響をもたらすことがポイントである。
概要:
オーガナイザー
森岡弘志(熊本大院薬)
甲斐広文(熊本大院薬)
井上浄(リバネス)
弘津辰徳(サイディン)
アントレプレナーシップは、起業をするために必要な能力と一般に捉えられている。しかし、その解釈は幅広く、社会課題を解決するため、新たなアプローチで好奇心を持って挑戦し続ける姿勢や能力であるとわれわれは考えている。
薬学は、多様な専門分野を学ぶことができ、卒業時には多分野にわたる知識を持つことになる。従って、薬学人材がアントレプレナーシップを身につけることにより、リーダーとして世界が抱えるあらゆる課題を解決できるポテンシャルを秘めている。
このような背景から、熊本大学薬学部では、2017年から学部1年生を対象に、アントレプレナーシップ育成講座(iHOPE:Innovative Healthcare-Oriented Program for Entrepreneur)を、また、21年から実践編として、大学院生を対象にiHOPE NEXTを開講した。
本シンポジウムでは、これまでの活動報告に加え、履修した学生の変化やアントレプレナーシップの重要性について議論する。