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2012年6 月20日 (水)

エリスロポイエチンの別の効能

エリスロポイエチンの別の効能

Kidney Int. 2012からOmachi君の紹介。エリスロポイエチンが腎性貧血に用いられているが、腎移植後の腎尿細管障害を抑制するという報告。作用メカとしては、尿細管におけるAktのリン酸化、VEGF, EGF, Ang-1などを増加させるという。輸血によってもこの腎病態は改善しないという。エリスロポイエチン受容体にはホモダイマーとヘテロダイマーがあり、ホモダイマーは造血作用に、ヘテロダイマーは臓器保護作用に関わることから、ヘテロダイマーのみに作用する化合物は興味深いという。というのは、エリスとポイエチンを腎性貧血の改善だけを目的に高用量投与すると逆に腎機能は改善しないという報告があるからである。しかし、最近の臨床報告で、移植後の腎障害はエリスロポイエチンは無効であったという。CKDに対する効果はーーー?

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