2015年10 月 8日 (木)
制御性T細胞の新たな機能ー組織修復制御性T細胞の新たな機能ー組織修復
Cellの8月号から。Tureのプレゼン。制御性T細胞は種々の免疫抑制に関わることは知られている。今回の論文は、インフルエンザA感染の初期にAmphiregulinというEGFRのリガンド(損傷治癒や組織修復に重要)の発現をTregにおいて増大させ、炎症病態を抑制するという。TregにおけるAmphiregulin産生はIL-18、IL-33刺激により誘導され、TCR経路には非依存的であるという。肺や筋肉などに常在するTregは炎症時にAmphiregulin発現が亢進しているという報告もある。Amphiregulin欠損Tregを有するマウスに、ウイルス感染させると肺病態がより悪化するというデータもあり、Tregが直接的、間接的に組織ダメージを抑制していることがわかる。