2015年10 月 9日 (金)
Sirt1安定化薬!?Sirt1安定化薬!?
Nature Med. 8月号。Nicotinamide N-methyltransferaseがSirt1タンパク質の安定化作用を介して肝臓における脂質代謝を制御していることが明らかにされた。このメチル化酵素の代謝産物であるメチル化されたニコチンアミドの経口投与(えさと共に)により、Sirt1のユビキチン化を抑制し、タンパク質の分解を防ぎ、Sirt1を安定化し、肥満病態における脂質代謝、糖代謝を改善できるという。ヒトの肝臓において、Nicotinamide N-methyltransferaseの発現量とSirt1タンパク質の発現量がきれいな相関関係を示すという。肥満マウスに対するカロリー制限において、このNicotinamide N-methyltransferaseの発現量が増えてくることなどから、もしかしたらNMNによるSirt1を介した種々の治療、予防的効果は、Nicotinamide N-methyltransferaseによって産生される代謝産物による効果が主であるということであれば大変面白い。NASHの治療薬となれば面白い。