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2013年11 月21日 (木)

糖尿病腎症発症の新たな視点

糖尿病腎症発症の新たな視点

レスベラトロールのメカともされるサーチュイン1(Sirt1)の活性化は、我々の体にプラスに働くことは有名であり、糖尿病などの加齢関連疾患に防御効果を持つことが明らかになっている。今回、Mokkunによって紹介されたNature Med. 10月号に掲載された論文では、 Sirt1を近位尿細管に特異的に発現させると糖尿病性腎症を抑制し、近位尿細管特異的なノックアウトだけでもアルブミン尿が誘導されるということを示した。具体的には、ストレプトゾトシン誘発性糖尿病マウスあるいはdb/dbマウスでは、アルブミン尿が現れる前に近位尿細管でのSirt1発現が低下していること、糸球体のポドサイトでのSirt1発現低下と、SIRT1を介したエピジェネティックなクローディン1の発現増加が、アルブミン尿の出現に関わっていたこと、5/6腎摘出マウスでは、Sirt1によるアルブミン尿抑制効果は認められなかったこと、Sirt1の発現が高い近位尿細管細胞からニコチンアミドモノヌクレオチド(NMN)が産生され、周辺のポドサイトに作用していること、糖尿病患者では、腎臓におけるSIRT1とクローディン1の発現レベルはタンパク尿レベルと密接に影響していることが明らかになった。糖尿病腎症における近位尿細管とポドサイトの連関が重要であることをクリアに証明された良い論文である。

 

Nm.3386-F1

 

 

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