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2013年5 月13日 (月)

沖米田ラボ発進!

沖米田ラボ発進!

カナダにおける7年間の研究生活から帰国し、この4月から関西学院大学理工学部でラボをスタートした沖米田博士から論文受理と新聞掲載の報告がありました。カナダ時代の主たる研究がNature Chem. Biol.に昨夜、WEB公表されましたとのことです。神戸新聞にも紹介されました。既に独立している関博士と共に、協力し合いながら頑張っていくとのことです。その意志表明をしている沖米田博士を偶然 youtubeで見つけました(あごの贅肉をさわっている様子がちょっと気になりました)。中々、いい雰囲気でラボがスタートしたようです。教え子、第一号達と共に、頑張っていってほしいです。近いうちに、関西学院大学における成果も発出されていくでしょう。

 

今日の神戸新聞から

「関西学院大理工学部(三田市)の沖米田司准教授(37)らの研究グループが、40歳までに亡くなることの多い呼吸器や消化器の遺伝病で、白人を中心に世界に患者が約7万人いる「嚢胞性(のうほうせい)線維症(せんいしょう)」について、治療薬開発につながる原因改善の仕組みを発見した。同症は根治療法が確立しておらず、研究成果は12日の英科学誌「ネイチャーケミカルバイオロジー」電子版に掲載された。

 肺や腸管などの表面を覆う上皮細胞の膜には本来、「CFTR」と呼ばれる膜タンパク質があるが、それが遺伝子の異常で膜に現れないため同症を発症する。CFTRは粘液の成分や水分量を制御し、細菌感染の防止に重要な役割を果たす。日本ではまれだが、同症は国から難治性疾患克服研究事業の対象に指定され、主に肺の慢性的な感染症を引き起こす。

 従来、CFTRが細胞膜に現れるよう改善する低分子化合物は見つかっていたが、作用する仕組みが不明だった。沖米田准教授とカナダのマギル大医学部のグループは、化合物がCFTRのどこに作用するのかを解明。作用する部分が違う3種類の化合物を併用することで、異常があったCFTRが膜に現れ、ほぼ正常な機能に戻ることを発見した。

 沖米田准教授は「さらに効果的で安全性の高い化合物を探索し、新薬の開発に貢献したい」と話す。(藤森恵一郎)」

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