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2013年4 月 1日 (月)

新年度のスタート

新年度のスタート

今日から新年度。先週の土曜日まで横浜で学会。休む間もなく、新年度。毎年のことではあるがーー。今週の木曜日が入学式である。

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 先週末の薬剤師国家試験結果発表。熊本大学薬学部の今年の卒業生は51名中、48名合格。合格率94%であり、例年にない高合格率。ただ、昨年、不合格であった卒業生たちが全滅。国家試験の合格が薬学部卒業の条件でも目標でもない(これが目標になると大学ではなく、資格のための専門学校になってしまう)。国立大学薬学部の実情は、卒業した人が皆、薬剤師の資格を使った職業に就いているわけではない。一般の社会からの薬学部のイメージは、どうしても薬剤師しかないので仕方がないが、今年の卒業生を見ても、医学部の助教になったり、商社に入ったり、製薬企業に入ったりしている。全国の、今年の国家試験の結果を見ると、私立大学薬学部が大きく明暗を分けている。国からは、入学時の学生数と合格者数に大きな隔たりがあることが問題視されているらしい(海外の大学では当たり前かもしれないが)。大学が淘汰されていく時代である。

 

 

 ところで、最近、以下のように、我々の医療機器開発プロジェクトに追い風が吹いた。バイオメトロノームが今年度も経済産業省「課題解決型医療機器等開発事業」から支援を受けることが決まった。この世の中の風にうまく乗れるか、今年が正念場である。

「自民、公明、民主3党は、国内の医療機器メーカーの研究開発を支援し、国際競争力を強化するための新法を今国会に議員立法で提出する。新法は、医療機器の研究開発から実用化までの総合的支援を初めて国の責務とするのが特徴で、製造販売承認の迅速化や、民間認証機関に審査を委ねる対象製品の拡大を国が進めるよう定めた。海外への輸出促進なども求める内容だ。3党の実務者は新法の内容について大筋合意しており、月内にも各党で了承手続きを行う。他の野党にも賛同を求める予定で、今国会成立の公算が大きい。新法の名称は「医療機器普及促進法」。法案の原案では、医療機器の研究開発と普及に向け、法整備や財政、税制上の措置を行うことを国に義務づけた。承認の迅速化については、品質や安全性確保を条件に「外国で使用できる時期に遅れることなく、日本で使用できるようにする」とした。(2013年3月23日 読売新聞)」

 

「品質や安全性確保を条件に「外国で使用できる時期に遅れることなく、日本で使用できるようにする」」が重要なポイントである。海外における認証と日本の認可のシステムのギャップを痛感していただけに朗報である。日本で開発しても海外の人たちが先に恩恵を受けるという現状、安全が担保された医療機器が、体の中に入れる医薬品と同様の審査過程をたどり、認可まで7,8年かかる(海外は2,3年)日本のシステムが改善されていくことを期待したい。

 

 

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