2009年7 月30日 (木)
希少疾患に対するNIHの取組み希少疾患に対するNIHの取組み
Nature Med.の今月号の記事。「NIH pushes for rare disease drugs」。NIHは希少疾患の治療薬開発のために、新たに、24 millionドルのプログラムを発表している。患者が多い、いわゆるcommon diseasesに対する治療薬の開発は、研究にコストがかかっても元が取れるため、製薬企業は惜しみない投資をする。一方、希少疾患に対しては,米国では「US 1983 Orphan Drug Act」というインセンティブを与える仕組みを作っても希少疾患治療薬の開発に取り組もうという企業はなかなか現れなかった.そこで、今年,「Therapeutics for Rare and Neglected Diseases program」という新しいNIHプロジェクトが立ち上げられ、大学の研究者とのコラボレーションで前臨床や臨床試験ができるようにするとのこと。現在、米国には6,800以上の希少疾患(総患者数20万人以下)が存在するが、それらの患者を全てを併せると2千5百万人の患者がいることになるために、希少疾患をターゲットにした創薬は重要であるという。現在,これらの希少疾患のうち、約200疾患に対する治療薬はある。残り6,600疾患