2018年3 月 4日 (日)
セレノタンパク質の生体必須性の証明セレノタンパク質の生体必須性の証明
Cell 1月号から。Imai 君のプレゼン。セレノタンパク質は生体における希少タンパク質であるが、セレノタンパク質のうち、GPX4は発生過程では必ずしも必要でなく、あるタイプの中枢ニューロンの生存に重要であることを本論文は明らかにしている。ゆえに、セレノシステインを含有するGPX4が欠損すると、致死的なてんかん性発作を起こすという。GPX4がセレノシステインを含有することにより、フェロトーシスが起こらなくなるという。フェロトーシスは,細胞死の1つの機構と考えられていますが,アポトーシスやネクローシスやオートファジーの3つの細胞死とは異なる特徴を有し、フェロトーシスでは,鉄依存的な活性酸素種の発生と過酸化した脂質の蓄積によって,細胞死が起こる。セレンの生体における必須性について、発見から200年経ってようやく明らかにしたという重要な研究成果である。