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2017年5 月22日 (月)

RIPK3が中枢神経におけるウイルス感染病態を抑制

RIPK3が中枢神経におけるウイルス感染病態を抑制

Cell 3月号から。Junのプレゼン。西ナイルウイルスは蚊を媒介してヒトや鳥などに感染し、リンパ系組織で増殖後、中枢神経系へと移行する。中枢への感染は死をもたらし、生存者においては認知機能低下を起こすという。今回の論文は、RIPK3シグナルと西ナイルウイルスとの関係に注目した。RIPK3シグナルは様々なウイルス感染を細胞死依存的に抑制することが知られていた。本論文では、西ナイルウイルス感染により、RIPK3の活性化が起こり、ケモカイン発現が上昇することにより、白血球が大量に浸潤し、細胞死非依存的炎症を誘導を介して感染病態悪化が抑制されることが明らかになった。RIPK3はネクロプトーシス(プログラム型ネクローシス)を制御するタンパク質であり、ネクローシスを起こした細胞が細胞外にサイトカインを産生して炎症反応を誘導すると考えられたりしていた分子である。以前、潰瘍性大腸炎モデルにおいて、RIPK3がネクロプトーシスに非依存的に樹状細胞におけるサイトカインを産生を促進し、傷害を受けた組織の修復を促進することが明らかにされていた。ということは、本論文は中枢神経におけるウイルス感染病態というところがポイントかもしれない。特に西ナイルウイルスは米国でも話題になったこともあり、トピック性があったのかも。

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