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2017年1 月12日 (木)

脂肪細胞特異的なIp6k1ノックアウトと肥満

脂肪細胞特異的なIp6k1ノックアウトと肥満

JCI 12月号から。Peterのプレゼン。褐色脂肪細胞とベージュ細胞における熱産生の亢進は肥満に有効であることは知られていた。IP6からIP7を合成するIP6 kinase のアイソフォームのうち、IP6K1のKOが肥満を抑制することをそのメカニズムまで明らかにしたというのが今回の論文。2011/7/6の本ブログで紹介した論文の続きの研究。前回のは、全身ノックアウト、今回は、脂肪細胞特異的ノックアウトという違い。Ip6k1の脂肪細胞特異的KOによりAMPKが活性化され、白色脂肪細胞の褐色化が促進され、その活性化には、IP6が関わるという。また、マウスを室温30℃で飼育すると、Ip6k1のKOによる褐色脂肪細胞における熱産生は認められなくなり、その時には、コントロールマウスで、肥満化は進行し、Ip6k1のKOによる肥満化抑制作用も認められなくなることから、熱産生の上昇が、Ip6k1のKOによる肥満抑制のメカニズムであると示唆している。創薬ターゲットとしてふさわしいかはまだ結論は出ていないのか。。。2011年の発表から時間は経っているが。ヘテロKOマウスの結果が無い。どうなのだろうか。

 

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