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2016年12 月13日 (火)

RNA-DNAハイブリッドとDNAの二本鎖切断修復

RNA-DNAハイブリッドとDNAの二本鎖切断修復

Cell 11月号から。Yurippeのプレゼン。真核生物のDNAは絶えず、紫外線等に曝され、損傷を受け、この感知、修復機構が破綻するとがんや加齢性の疾患を誘導するという。DNAの2本鎖切断(DSB)によるDNAの修復機構には2つの経路が存在している。一つは、非相同末端結合経路(迅速に修復するがエラーが起きやすい)、もうひとつは、相同組換え経路(早くは無いが正確な修復、姉妹染色体と組換え)である。近年、後者の相同組換え経路において、non-coding RNAの関与が示唆されていた。DSB後にRNA-DNAハイブリッドが一時的に形成されることも知られていた。このRNA-DNAハイブリッドは転写、複製を阻害し、生体にとって有害であり、それを軽減する酵素としてRNase Hが注目されてきた。さらに、RNase H2に変異が入ると、神経炎症疾患 Aicardi-Goutieres症候群を発症することも知られていた。しかし、DNA修復プロセスにRNA-DNAハイブリッドがどのように関与しているか不明であった。この論文では、分裂酵母を用いて、生存にRNA-DNAハイブリッドが重要であること、切断サイト周辺で形成されたRNA-DNAハイブリッドがRNase Hによって分解されるというステップが、相同組換え経路を介したDSB修復に重要であることを明らかにした。

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