2016年6 月14日 (火)
からあげとアルツハイマーからあげとアルツハイマー
Cell 5月号から。Tubasaのプレゼン。高脂肪食が脳機能に影響することは知られていた。そのひとつのメカニズムとして、高脂肪食により、血液脳関門の内皮細胞に高発現するグルコーストランスポーターGLUT1の発現低下があり、脳内へのグルコースの取り込みを抑制され、アルツハイマーの病状を悪化させるらしい。この論文では、高脂肪食処置の早期には確かにGLUT1の発現が下がるが、ひと月でその低下は認められず、逆に発現が上がっていたという。そのメカニズムとしては、血液内のCD206陽性マクロファージから産生されるVEGFがGLUT1の発現を上げるというものである。肥満とアルツハイマーは密接に関係するが、その悪化を生理的に抑制している物質がVEGFであるという。抗がん作用を期待して、抗VEGF抗体や抑制薬の投与が考えられているが、肥満のアルツハイマー病患者に投与してしまうと症状が悪化してしまう可能性があるという。歳取ってからからあげや豚バラは控えよということか。。