2015年11 月18日 (水)
がんの骨転移に伴う筋力低下がんの骨転移に伴う筋力低下
Nature Med. 10月号から。Johnのプレゼン。骨転移を伴う乳がんモデルマウスにおいて、骨に転移したがんが破骨細胞を活性化し(溶骨性の骨転移)、骨を破壊する時にTGF-βが放出される。そのTGF-βが骨格筋に作用し、TGF-β受容体-SMAD3を介して、NOX4の遺伝子発現を上げ、リアノジン受容体のニトロ化を起こし、小胞体からのCa2+ leakにより筋肉収縮力の低下が起こるという。乳がん患者の筋肉でもリアノジン受容体のニトロシル化され、不安定化されているという。この論文では、骨吸収阻害薬、TGF-β抗体、TGF-β受容体I kinase阻害薬、NOX4阻害薬、リアノジン受容体RyR1の安定化薬が有効であることも示されている。