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2015年4 月15日 (水)

心筋梗塞に朗報!?骨髄由来前期細胞由来の新しい組織修復タンパク質

心筋梗塞に朗報!?骨髄由来前期細胞由来の新しい組織修復タンパク質

Nature Med.2月号から。ノーマンのプレゼン。心筋梗塞は日本で年間25万人が発症するという。心筋梗塞発作後、再開通療法によって回復しても、虚血性再還流障害などにより、心筋はダメージを受けているという予後不良が問題となっている。予後不良時の心筋の回復のために、これまで、骨髄由来前駆細胞の冠動脈への注入療法が行なわれていたが、その有効性、安全性、医療費を含め、色々と議論があり、その普及は十分ではない。今回の論文は、骨髄由来前駆細胞の心筋回復メカニズムを解明するために研究を実施し、骨髄由来前駆細胞からの分泌タンパク質について、網羅的に詳細に調べた結果、心筋保護作用、血管新生作用を有するC19orf10という新しい分泌タンパク質を見いだした。このタンパク質は、MYDGF (Myeloid-derived growth factor)と命名され、骨髄由来前駆細胞の代わりにMYDGFを投与したところ、劇的に予後不良を改善することがわかった。様々な虚血性疾患に対しても有用である可能性があり、大変重要な研究成果である。今後の研究のさらなる進展が期待される。

 

 

 

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