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2014年6 月11日 (水)

腸内細菌とアレルギー性気道炎症

腸内細菌とアレルギー性気道炎症

Nature Med. 2月号から。Harukyanの紹介。食事が西洋化したことによる疾患の増加は明白である。本研究では、ハウスダスト吸入気道炎症モデルにLow fiber dietをやるとBALF中の炎症細胞が増え、血中のIgE、Th2サイトカインが増加し、Tcellを活性化できる樹状細胞が増える等、気道炎症が悪化し、High fiber dietをやると逆に治療的に作用するという。Microbiota(腸内細菌叢)がfiberの量によって大きく変わり、これは、可溶性食物繊維によるという。可溶性食物繊維の影響で注目される成分は善玉菌から産生されるプロピオン酸である。本論文ではプロピオン酸を直接投与しても同様の効果があることを明らかにしている。さらに、プロピオン酸の受容体として、GRP41(別名:遊離脂肪酸受容体3、FFAR3)であることも同定している。GPR41は樹状細胞に発現しており、プロピオン酸は、活性化した樹状細胞やヘルパーT細胞のみを減少させる。プロピオン酸は肺に直接ではなく、骨髄を介して間接的に作用するという。食物繊維と発酵メニューが多い和食がベストですね。お金がかかる薬ではなく、日常に毎日摂食するもので病気が治療あるいは予防できたら、高齢化と医療費の高騰に伴う問題の多くが解決し、かつ、マラソンを走れるくらいの体力、筋力を有する高齢者には年金を増額し、社会貢献していただくという社会が良いのかもしれないですね。

Nm.3472-F1

 

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