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2014年5 月15日 (木)

黄色ブドウ球菌によって急性肺疾患が起こるメカ

黄色ブドウ球菌によって急性肺疾患が起こるメカ

Cell Report 5月号から。モトムーのプレゼン。黄色ブドウ球菌感染が、広範囲の肺胞非特異的炎症および肺血管透過性の亢進を示すが、その急性肺疾患の分子メカニズムは不明であった。本論文において、黄色ブドウ球菌がミトコンドリア機能に関わるキナーゼであるPINK1と、E3 ligaseであるFbxo 15の発現を上げて、この両者によって、Cardiolipinの合成酵素CLS1がユビキチン化による分解を受け、ミトコンドリア機能維持に重要なCaldiolopinが産生抑制されるとともに、Caldiolipinが細胞外へと放出され、肺表面活性に影響し、肺胞虚脱を引き起こすことが、急性肺疾患の病態発症の分子メカニズムであるという。PINK1あるいはFbxo 15の阻害薬の開発で急性疾患治療薬ができるか。

1-s2.0-S2211124714001648-fx1

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