2011年5 月17日 (火)
脳腫瘍におけるp53量の新たな調節機構脳腫瘍におけるp53量の新たな調節機構
ある種の脳腫瘍でp53に変異が稀であるのに、p53が不活性化されているという報告があった。p53の分解にはHDM2(マウスではMDM2)が関与していることは有名な話である.今回、RUI-chanが紹介したNature Med.3月号の論文は面白い。HDM2だけでは、p53のポリユビキチン化は起こらなかったのだが、URE4Bの共存により、ポリユビキチン化を促進し、p53の分解を起こすという.いくつかの種類の脳腫瘍組織において、URE4Bの高発現とp53の低発現という逆相関が認められている。脳腫瘍の遺伝子治療法として、p53を補うという戦略があったが、URE4Bの高発現であると導入されたp53の効果が減弱してしまうのかもしれない。HDM2の発現があまり変わらないのであれば、p53遺伝子治療の際に、URE4BのsiRNAを同時に入れたらどうだろうか。p53の効果が持続し、有効性が高まるのでは。あるいは、URE4B siRNA単独でも面白い。
今日の正午が研究費申請の締め切りで、先週からずっと、かつ一日中、申請書の構想ばかり渦巻いていた.そのせいではないが、2チームを出したソフトボール大会は両チームとも1回戦負けでした。ソフトボールでの大きな収穫は、学部3年生のOhmachi君が本格派のピッチャーであることがわかったこと。メンバーが少し揃えば、近い将来、優勝カップでの美酒を再度味わえる可能性が高い。楽しみである。
今日の午後から関君のラボメンバーが熊本にやってくる.一緒にジョイントセミナーをし、その後、交流会を持つ。担任会も一緒に兼ねてやります。