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2011年4 月13日 (水)

新たな細菌感染防御機構

新たな細菌感染防御機構

本日の朝ゼミは、Nature Medicine 3月号から。Yuki-chan(創薬生命4年生)が紹介した。Ksr1という足場タンパク質をノックアウトすると、肺における緑膿菌感染が増悪し、死亡率が顕著に高くなる。Ksr1は増殖因子の下流分子を調節するということで、腫瘍形成に関わることは知られていた。そのメカニズムは、Ksr1には通常Hsp90が結合しているが、感染が起こると、誘導されたiNOSがKsr1と結合することで、Hsp90と相互作用することでiNOS活性を増強し、NOの産生を顕著に増加させ、抗菌活性を示すという。Ksr1ノックアウトマウスは正常に成長し、細菌感染時には死亡するが、Ksr1のヘテロマウスでの結果がどうなるか情報がほしい.また、Hsp90がどの程度必要な分子なのかを証明したデータが欲しい(Hsp90阻害薬のデータはあったがKsr1との相互作用阻害であることの証明にはならない).たとえば、Hsp90が結合するKsr1の部位に変異を入れたらというデータがあるとよい。内容を良く理解したプレゼンであった。確実に力を付けてきている。

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