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2018年10 月19日 (金)

抗CTLA-4抗体治療の抵抗性ガンが予測できる!?

抗CTLA-4抗体治療の抵抗性ガンが予測できる!?

Cell 4月号から。B3のTatsuo君のプレゼン。がんの免疫療法は多く注目されるようになっているが、その中のひとつである、抗CTLA-4療法に対する抵抗性があるがんが問題になっており、PD-1抗体との併用療法のより効率的な治療を行うためには、抵抗性があるがんかどうかの診断法の発見は重要である。本論文は、イピリムマブ治療抵抗性メラノーマをメラノーマ細胞におけるCRMA遺伝子群の発現で予測でき、かつ、その治療抵抗性のメカニズムにオートファジーの抑制があることを明らかにしている。落ち着いた、よいプレゼンでした。

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2018年10 月18日 (木)

アンジオテンシンII性高血圧や血管障害におけるFGF2の保護効果

アンジオテンシンII性高血圧や血管障害におけるFGF2の保護効果

Cell Metabolism 6月号から。B3 Yutaroの初プレゼン。アンジオテンシンIIがL-PPARαを介して肝臓におけるFGF21の産生を増加させ、脂肪細胞と腎臓におけるPPARγを介したACE2の発現増加がアンジオテンシンIIの代謝を促し、Ang-(1-7)を増加させるということを明らかにした研究。ACE2の発現増加は高血圧を抑制し、Ang-(1-7)の増加が線維化、血管内皮障害、血管炎症を抑制するという。ACE阻害薬とアンジオテンシン阻害薬の作用態度の違いを一部説明する研究成果かもしれない。ナイスプレゼン。

参考

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2018年10 月17日 (水)

免疫の収束機構とlncRNA

免疫の収束機構とlncRNA

Cell 4月号から。B3 Miyukiちゃんのプレゼン。自然免疫は感染防御の観点から重要であるが、恒常的に活性化状態が継続すると自己免疫疾患の誘導などに繋がっている。今回の論文は、ウイルス感染などによるRIG-1の過剰活性化を抑制するメカニズムとして、後期に発現が増えてくるRIG-1特異的に結合するlncRNAが存在することをクリアに証明した完成度の高い研究。レベルの高い初プレゼン。

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2018年10 月16日 (火)

IL-18と多発性骨髄腫

IL-18と多発性骨髄腫

Cancer Cell 4月号から。B3 Aoiの初プレゼン。多発性骨髄腫に対する治療薬として、プロテアソーム阻害薬であるボルテゾミブが使われているが、耐性獲得が問題となっている。今回の論文は、IL-18抗体とボルテゾミブとの併用により、抗腫瘍効果が増大するだけでなく、ボルテゾミブ耐性腫瘍に対しても併用では効果があるということが示されている。152名の多発性骨髄腫患者について、骨髄中IL-18量を調べたところ、IL-18が高いほど生存率が低下しているという。その差は明確であった。今後の臨床試験が楽しみである。わかりやすい初プレゼンでした。

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2018年10 月15日 (月)

新たな自己免疫疾患治療のためのターゲット!?

新たな自己免疫疾患治療のためのターゲット!?

Nature 7月号から。Yoshioのプレゼン。NLRP3インフラマソームの炎症性、免疫性疾患において重要な創薬ターゲットであることは認知され、さまざまな視点から、創薬が行われてきている。今回のNatureでは、NLRP3インフラマソーム活性化にミトコンドリアを介した酸化mtDNAが重要であること、酸化mtDNAの生成には、IRF1シグナルが必要であること、酸化mtDNAの生成には、CMPK2というデオキシヌクレオチドをリン酸化する酵素が必要であり、IRF1により増えることを明らかにしている。CMPK2を抑制することは副作用が少ない自己免疫疾患治療薬や慢性炎症性疾患治療薬になる可能性があることを示している。

 

 Sci.Rep. の6月号にMCC950というNLRP3インフラマソーム阻害薬が潰瘍性大腸炎モデルに有用であることが報告されている。この薬剤の作用点は、CMPK2でないようではあるが、この領域は、副作用が少ない低分子化合物の開発へと向かう可能性が出てきているように思う。

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2018年9 月21日 (金)

コハク酸は脂肪細胞における熱産生を促進

コハク酸は脂肪細胞における熱産生を促進

Nature vol.560から。ハルキャンのプレゼン。寒冷刺激は体内のエネルギー消費を促す刺激であり、交感神経系の活性化を通して、β3受容体刺激を介している可能性が示されていたから、β3受容体アゴニストが痩せ薬として期待されたが、臨床試験では有用性が認められなかった。そこで、寒冷刺激が交感神経系非依存的経路で、褐色脂肪細胞を活性化している可能性が考えられた。寒冷刺激時に、震えた筋肉から産生されたコハク酸は褐色脂肪細胞特異的(SLCトランスポーター)に取り込まれ、ミトコンドリア中でフマル酸に代謝される際に発生するROSによりUCP-1を活性化し、熱産生を上昇させるという。色々な示唆を与える研究成果である。

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2018年9 月20日 (木)

寒冷刺激による精子のepigenetic変化が子供の熱産生を促す

寒冷刺激による精子のepigenetic変化が子供の熱産生を促す

Nature Med. 7月号から。父マウスと母マウスを1週間8℃で寒冷刺激すると、父マウスを刺激した時のみ子マウスの褐色脂肪細胞が多くなり、熱産性能が向上し、インスリン抵抗性の改善や白色脂肪蓄積の現象が見られたという論文。そのメカニズムには精子のエピジェネティック変化が関わっているという。人においても寒い時期に親が妊娠した子供は、褐色脂肪の蓄積が多く、成人でも寒い時期に親が妊娠した場合は、活性化褐色脂肪を持つ人の割合が多かったという。人にできるような事実であれば、面白い。健康政策にも関われる可能性はあるのだろうか。

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2018年9 月11日 (火)

ALL白血病細胞が中枢へ転移するメカと抑制薬

ALL白血病細胞が中枢へ転移するメカと抑制薬

Nature 8月号から。Misatoちゃんのプレゼン。固形がんの脳転移の多くが脳実質にみられる一方、急性リンパ性白血病 (ALL) の転移は軟髄膜領域においてみられ、稀な現象であること、Idelalisib (PI3Kδ阻害薬) はALLマウスモデルのCNS転移を抑制することは知られていた。しかし、IdelalisibはBBBを通過できず、ALL細胞の増殖能など直接的な作用はないことからメカニズムは不明であった。Idelalisibはα6 integrin発現を抑制する。α6 integrinは、laminin陽性の脳微小血管と相互作用する。ゆえに、ALL細胞は骨髄とくも膜下腔を直接通過する血管(基底膜のlaminin)に沿ってCNSに侵入し、この現象は髄液内のケモカイン (CXCL12) により誘引されているという。ただ、血管腔内の血液を介しない、血管の外側を介した浸潤メカニズムがイメージがあまり湧きにくい。臨床においてもα6 integrin発現が高いALL細胞はCNS転移能が高いという。IdelalisibはCLLの治療薬としてのFDA認可を受けている薬であるが、今後、ALLの治療薬との併用薬として重要な位置を占めるかもしれない。

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2018年8 月 9日 (木)

アルコール依存の分子メカニズム

アルコール依存の分子メカニズム

Science 6月号から。Johnのプレゼン。アルコール依存症は脳内報酬系(腹側被蓋野を中心に投射される神経ネットワーク)が関与していることが知られている。本論文では、アルコール嗜好性を示すラットを選抜し、扁桃体におけるGAT-3(GABAの輸送に関わる)の発現が減少していたことを見出し、この現象は、アルコール依存症の患者でも認められていた。扁桃体のGABA神経の調節異常がアルコール依存に関わっているらしい。

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2018年8 月 2日 (木)

デザイナー細胞による耐性菌感染治療

デザイナー細胞による耐性菌感染治療

Cell 7月号から。Mariのプレゼン。抗生物質に抵抗性を示す耐性菌の感染症は世界的な問題として注目されている。この論文では、自然免疫に関わる分子を付与させた細胞をマイクロカプセルに封入させ、感染部位における診断および治療が可能ないわゆるimmunomimetic designer 細胞が有用であることを証明したもの。術後のMRSA対策として極めて有用なものかもしれない。

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