2016年1 月14日 (木)
悪液質の治療薬!?悪液質の治療薬!?
Cell Metabolism12月号から。Misatoちゃんのプレゼン。悪液質はがん患者の半数に見られ、慢性腎臓病、心不全でも認められ、単純に栄養補給では改善されない。副甲状腺ホルモン関連タンパク質(PTHrP)は悪性腫瘍による高カルシウム血症の原因であり、悪性腫瘍で過剰産生されている。また、副甲状腺ホルモン(PTH)は腎不全時に副甲状腺機能亢進症で過剰産生しているが、PTHとPTHrPは同じ受容体(PTHR)を介していることから、腎不全時の悪液質に関与している可能性が考えられた。本研究では、腎不全マウスにおいてみられる体重低下、脂肪組織や骨格筋重量の低下、脂肪細胞における発熱性遺伝子(UCP-1等)発現が増加する際に、PTHが主たる役割を果たしていることがわかった。この病態は、脂肪細胞におけるPTHRをノックアウトすると起こらなくなるという。脂肪におけるPTHRに対する阻害薬を見いだされば、悪液質を抑制できるかもしれない。もし、脂肪組織特異的なPTHRのサブタイプがあれば面白いのだが。。