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2015年9 月16日 (水)

腸内細菌がセロトニン合成を調節

腸内細菌がセロトニン合成を調節

Cell 4月号から。Morimyのプレゼン。腸内細菌が様々な病態に影響することは知られている。この論文は、腸内細菌のうち、あるクロストリジウム属の細菌がエンテロクロマフィン細胞におけるセロトニン合成酵素の発現をあげ、末梢のセロトニン量に大きな影響を与えていることを明らかにした。この細菌がいないマウスでは、胃腸管運動が抑制されたり、血小板凝集が起こりにくくなるという。この細菌から産生される代謝産物も同定されている。germ-freeマウスでは、SPFマウスに比べて血中セロトニン量がかなり低いことが本研究のきっかけという。あくまでも生理的なセロトニンの量の制御であり、病態下ではどうかは不明である。今後、どう発展していくか楽しみな話題である。

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