Nature Med. 4月号から。takada君のプレゼン。2型糖尿病に対して、鎮咳薬としても使用されているdextromethorphan (DEX) が臨床的にも有用であることを明らかにし、そのメカニズムとして、DEXが有するNMDA受容体を阻害する作用が関与していることを示した論文である。2型糖尿病時における、膵β細胞上のNMDA受容体の意義を明らかにした点も重要である。NMDA受容体は、ATP感受性カリウムチャネルを介して、電位依存性カルシウムチャンネルを制御しているという。DEXは、低血糖の副作用無く、膵機能障害の改善するだけでなく、GLP-1作動薬との併用も可能であることも明らかにされている。結局は、SU剤と同じメカニズムに収束しているにも関わらず、低血糖が出現しないということは、どういうことなのだろうか。2型糖尿病病態の膵β細胞におけるグルタミン酸の役割が意味があるのであろう。