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2015年4 月22日 (水)

最適な抗がん薬の選択のためのファンクショナルテスト

最適な抗がん薬の選択のためのファンクショナルテスト

Cellの2月号から。B6の高木君による紹介。"Drug-induced death signaling strategy rapidly predicts cancer response to chemotherapy."というタイトルが全てである。アポトーシス誘導において重要なBH3ペプチドを用いてがん細胞のアポトーシスをミトコンドリア膜透過性(脱分極=プライミング)から予測する方法が開発された。抗がん薬カルボプラチンを投与しているがん患者から生検したがん細胞にこの方法を適用して、ポジティブとネガティブとして予測された患者では、生存率に明確な差が現れている。問題は、がん組織中のがん細胞はヘテロな細胞集団であることから、ネガティブだから、この抗ガン薬は使えないという判断は難しいように思えることである。ネガティブであっても効く場合もあるのでは。ただ、治療設計において、最適な薬剤の組み合わせを確信を持って選択するためには有用な方法であることは間違いない。

  直截、アポトーシスを起こすかどうかみれば良いのではという意見もある。通常、摘出したがん細胞を培養して、アポトーシスを調べることは色々な問題があったため、本法のメリットは、早期に感受性を高感度に安定してライブセルで検出できることであるという。

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