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2014年1 月24日 (金)

線維化の抑制薬が可能に!

線維化の抑制薬が可能に!

Nature Med. 11月号からKameちゃんが紹介。TGF-betaが線維化を起こすサイトカインとして極めて有名。分泌されたTGF−betaは不活性化体であり、接着因子であるインテグリンと相互作用することにより活性化体に変化し、線維化を促進するという。今回は、インテグリンの中でもαVというインテグリンの発現をmyofibroblast(筋線維芽細胞と訳し、線維化の本体)において低下させるか、結合を特異的にブロックするアンタゴニスト(低分子化合物であり、本研究で初めて見いだされた)を投与すると、様々な臓器で起きる線維化が抑制されるという。この論文は、きちっとした内容から構成されており、信頼性は高いと思った。本質的な治療薬が無い線維症 (fibrosis)がコントロールされる時代が来るのだろうか。ヒトにおける臨床試験が楽しみである。

Nm.3421-F1

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