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2012年5 月29日 (火)

ストレス時の火消しタンパク質

ストレス時の火消しタンパク質

2012年 4月号のCellからTaniguchi君が紹介。この研究において、ストレス時の核-細胞質間輸送を試験管内で再現し、分子シャペロンHsp70を核に運ぶ新しい運搬体分子を見いだしている。ストレス状態を火事に見立て、発見した運搬体分子がストレス状態を鎮めることから「Hikeshi」と名付けている。このHikeshiをノックダウンした細胞は熱ストレスによる核小体の崩壊に対して、核小体の再構成ができなくなっているという。このことから、ストレス時にHsp70が核内で機能することがストレス状態からの回復に重要と分かりました。これまで別々に研究されていた核-細胞質間輸送と分子シャペロンのシステムが関連づけられたことも初めてであるという。きれいな研究である。理研のニュースリリースに分かりやすく解説されている。

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