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2011年5 月10日 (火)

Type 1 インターフェロンの抗炎症メカニズム

Type 1 インターフェロンの抗炎症メカニズム

Type 1インターフェロンはB型肝炎やC型肝炎の治療に用いられている。Onuki君がプレゼンしたのは、Type 1 インターフェロンを抗ウイルスの目的だけでなく、多発性硬化症などの自己免疫疾患の治療に使われているが、その抗炎症作用のメカニズムはよくわかっていなかったという論文(Immunity, 2011年2月号)。Type 1 インターフェロンを投与すると、pro-IL-1の産生抑制だけでなく、caspase-1の活性化抑制し、IL-1の産生が抑制されるという。Type 1インターフェロンは、STAT1を活性化し、inflammasomeの阻害によるCaspase-1の抑制とIL-10の産生を促し、IL-10はオートクリン的に働き、STAT3を活性化し、pro-IL-1の産生を抑制するという。詳細なメカニズムはまだわかっていないが、Type 1 インターフェロンの抗炎症作用のメカニズムを明らかにでき、かつ、インフルエンザウイルスなどのウイルス感染後に見られる免疫低下による細菌感染(肺炎誘発)のメカニズムの説明にもなっており、興味深い報告である。

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