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2010年7 月 6日 (火)

グリオーマ(脳腫瘍)における重要な分子

グリオーマ(脳腫瘍)における重要な分子

 今朝のセミナーは、RUIちゃんのプレゼン。悪性度が高いグリオーマ。そこに高発現していたPLAGL2。このPLAGL2が腫瘍細胞においてWnt6とその受容体であるFrizzled9と2の発現を上げることにより、正常な神経幹細胞とグリオーマ始原細胞の分化を抑制し、βカテニンを介した細胞増殖ならびに浸潤を促進するという。Wnt6に対する抗体を脳脊髄液中に投与するか、Fizzled2の阻害薬、あるいは、siRNAなどによりPLAGL2の発現を抑制するか(正常細胞ではノックダウンしても問題ないというデータはあった)。脳腫瘍は悪性度が高く、かつ、薬剤のデリバリーが難しいだけに、治療の壁が大きい。どうにかしなくては。

 ところで、本日の熊日に、我々が積み上げてきた研究活動および啓蒙活動に影響しかねない、憤慨する、いやらしい事件が大きく掲載されていた.記事によると単なる温熱パットを薬事法にかかる方法でビジネスをしていたということで問題になっていた.写真として掲載されていたパットの使用法は同様なので、現在、我々のBioMeteronomeを使用している人は、記事を見て誤解をするかもしれません。温熱だけでなく、微弱パルス電流の併用並びにその電流の特性が重要であることを我々は証明しています(もうすぐ投稿する論文でも)。摘発された業者がお客に売る時に、根本的に異なる原理で得られた我々のデータをわざと利用して販売していなければ良いがーー。


 厚生労働省も、逼迫した保険財政上、保険を使わずに、予防あるいは進行を抑制する手段を求めています。これを逆手に取ったビジネスは、患者の弱い立場につけ込んで、自らの利益だけを追求しています.我々は、将来的には、医師が推奨する、科学的な裏付けがある廉価な健康機器として認知されていくことを目指して真摯に研究を継続しています.

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