2009年9 月17日 (木)
新たな免疫制御薬?新たな免疫制御薬?
Nature Med. 7月号の論文が今朝のセミナーを盛り上げた。従来のプロテアソームとは異なる、免疫プロテアソームというものがある。これは、主に,単球やリンパ球に存在するプロテアソームであり、非血球系の細胞でもIFN-gammaにより誘導されるという。臨床で抗ガン薬として用いられているプロテアソーム阻害薬にボルテゾミブがあるが、ボルテゾミブは炎症性サイトカインを抑制作用があることから関節リウマチのような慢性疾患への適用も考えられていた。しかし、慢性疾患に適用するには、副作用が強く、問題になるという。今回紹介された、米国の企業が開発したPR-957という薬は、免疫プロテアソームに対する選択性が極めて高く,また、興味深いことに、炎症性サイトカインの抑制機序にNFk-Bは関与していないという。本研究では,PR-957を静脈投与で試験しており,慢性疾患への適用を考えると、経口投与できる化合物かどうかの情報がほしいが、現在、最も有効とされるetanerceptよりも極めて即効性であり、実験的関節リウマチ症状を劇的に改善していることから、臨床試験の結果が待ち遠しい薬である。発表者のウッチーはチカラが付いて来たなあ。
>屋久島-番外編
大笑いした芸のオンパレード(誰か分からないようにしていますが、ーーー)