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2014年10 月 7日 (火)

Metabolic Programming

Metabolic Programming

Cell 1月号から、マルちゃんのプレゼン。母親の妊娠期、授乳期の栄養管理が不十分だと、子供に糖代謝異常のリスクを与えるという内容。臨床的には知られていたが、そのメカニズムが本論文で明らかになったという。マウスに高脂肪食を妊娠期や授乳期に与えておくと、子供において糖負荷状態になり、高インスリン分泌状態から、子供の視床下部におけるプロピオメラノコルチンのニューロンの神経数が減少し、視床下部の室傍核から副交感神経を介して、膵臓におけるインスリン分泌が抑制されるという。視床下部におけるプロピオメラノコルチンのニューロンにおけるインスリン受容体を特異的に欠損させると神経伸長が抑制されるという。このインスリン受容体の欠損は高脂肪負荷時のインスリン分泌低下を回復できるという。ヒトの場合、胎児期の後半が視床下部の神経伸長に重要な時期であり、このころに高脂肪食、あるいは妊娠糖尿病になると子供にそのメモリーがインプットされてしまうのである。

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