2017年4 月12日 (水)
軽い断食が糖尿病治療に!?軽い断食が糖尿病治療に!?
Cell 2月号から。M1の今井君のプレゼン。インスリン産生する膵β細胞の再生は、特に1型糖尿病に対して有効であることは言うまでもない。過去に本論文の著者らは、絶食を模した低カロリー低タンパク質食(FMD)を開発し、老齢マウスや健常人に与えたところ、膵β細胞の再生を示唆する良好な結果が得られたことから、本論文では、膵β細胞の再生という観点から膵β細胞の破壊による1型糖尿病病態を用いて、FMDの効果を調べている。その結果、FMDにより、病態モデルの膵β細胞を再生すること、膵発生時に重要であるNeurogenin3が、内分泌前駆細胞において発現が増加し、膵β細胞の分化が促進されることがわかった。1型糖尿病患者から得た膵細胞においても、短期の低栄養メディウム処置によりNeurogenin3の発現が増加し、膵β細胞の再生が認められたという。人の場合は、1日あたり、1日目は、約1100キロカロリー、2日目から5日までは、約700キロカロリーを月1回を実施し、その際の内訳は、タンパク質が約10%、脂肪45%、炭水化物45%であり、1日目の食事にはオリーブオイルが多いという感じである。バランスを考えた食になっている。まるで、月に1回の軽い断食を行なうようなイメージである。興味ある人は論文を読んでほしい。