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2016年10 月20日 (木)

ERADの残された謎を明らかに

ERADの残された謎を明らかに

Cellの7月号から。Maruちゃんのプレゼン。小胞体関連分解(ERAD)の残された謎は、分解される基質タンパク質がER内から細胞質へと脂質二重膜をどのような機序を介して通過するかについてであった。通過に関わる候補分子として、Sec61、Derlin、Hrd1が考えられていたが、本論文では、基質のポリユビキチン化ではなく、Hrd1のポリユビキチン化が基質の逆行輸送に重要であることがわかった。すなわち、ERADへ向かう変異タンパク質は、まず、Hrd1と結合した後、Hrd1が自己のRING finger domainをポリユビキチン化することにより、Hrd1がCdc48の力を介して基質を小胞体から細胞質へ引き出すという。この論文の成功のポイントは、ERAD-Lの逆行輸送評価モデルを作製できたところであろう。

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