2016年3 月16日 (水)
急性腎障害からの回復を促すタンパク質(薬)急性腎障害からの回復を促すタンパク質(薬)
Nature Med. 2月号から。D2のTsubasa君のプレゼン。急性腎障害の回復期の死細胞除去は正常化していく過程において重要である。Kidney injury molecule (KIM)-1がKOされると急性腎障害が増悪化することは知られていた。今回、注目したApotosis inhibitor of macrophage (AIM)は、マクロファージが特異的に産生する分泌タンパク質であり、IgMの5量体と結合し血中に存在し、IgMが少なくなるとAIMが糸球体濾過を受けて尿中に排泄されていくことは知られていた。種々検討した結果、AIMが欠損すると急性腎障害からの回復が極めて遅くなり、障害後に、recombinant AIMを静脈内投与を行なうと回復が促進され、生存率も劇的に改善するということがわかった。腎移植後に、予防的に投与する薬として有望である可能性が高い。