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2014年11 月28日 (金)

膵臓がん治療への新たな道

膵臓がん治療への新たな道

Cell 9月号から。Teramoto君のプレゼン。膵臓がん細胞をターゲットするのではなく、がん細胞の悪化に関わる活性化型の膵星細胞 (pancreatic stellate cells):間質細胞 をターゲットにするという話。本論文では、膵星細胞 (pancreatic stellate cells):間質細胞におけるビタミンD受容体 (calcipotriol:活性型ビタミンD3製剤、乾癬治療用外用剤) を刺激することで、膵炎を抑制したり、膵ガン治療薬の作用を増強するということを明らかにしている。膵星細胞から産生される細胞外マトリックス分子やその他の増殖因子、サイトカインが抗がん薬の抵抗性に密接に関係しているという。ビタミンD受容体刺激薬を投与すると腫瘍内の血管新生促進を促進し、抗がん薬のガンへの移行を促進する作用もあるという。がん末期においては、食事の摂取が抑制されたりしているが、その際、抗がん薬治療をやっている場合、消化管を介してビタミンDの補充を行う意味があるかもしれない。

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