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2014年8 月 1日 (金)

アルツハイマー研究の新たな知見

アルツハイマー研究の新たな知見

Cell Rep.6月号からChosa君が紹介。海馬のグルタミン酸含有ニューロンのシナプス前の末端において、アミロイドβ40が細胞外に生理的なレベルで存在していると、アミロイドβの前駆体であるAPPがダイマー化しながら前シナプス末端に集積し、その結果、APPによる、Gタンパク質を介したカルシウムチャネルCav2の抑制が解除され、カルシウムイオンが細胞内へ流入するという。カルシウムイオンの増加は興奮性伝達物質であるグルタミン酸の分泌を促し、そのグルタミンは、またAPPのダイマー化を促し、さらにそのサイクルを回していくという内容。アミロイドβ40の生理的役割を証明した論文。過去に、可溶性アミロイドβオリゴマーがグルタミン酸作動性ニューロンの神経活動を抑制するという論文がある。一方で、過剰のグルタミン酸のは細胞毒性がある。今回の論文の知見により明らかになったプレシナプティクなポジティブサイクルが過剰になった現象がアルツハイマーの脳でみられるかどうかはまだわからないと思う。

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