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2013年10 月31日 (木)

毛を生やすために

毛を生やすために

Nature Med. 7月号から。Haruka-chanの2回目のプレゼン。皮膚の真皮に存在するγδ T細胞から産生されるFgf9が、皮膚損傷後の毛包新生に重要な役割を果たしていることが明確になったという話。損傷後の発毛はマウスでは認められるが、ヒトではほとんど認められない理由は、ヒトの皮膚にはγδ T細胞がマウスに比べてかなり少ないからだという。γδ T細胞から産生されるFgf9が繊維芽細胞に作用し、Wnt2aを産生させ、Wnt2aが繊維芽細胞に作用して、Fgf9を産生させるというpositive feedback loopがあり、これが、損傷後の毛包形成(発毛)に重要であるという。この知見は、毛が薄い人たちに朗報のようにも思えるが、気を付けたいのは、あくまでも皮膚損傷後の毛包形成による発毛における話であること。このメカニズムが広く展開できるかどうか今後の研究に期待したい。

 

 

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