PAGE TOP

2013年5 月16日 (木)

抗アレルギー薬として知られるアンレキサノクスに抗糖尿病作用が!

抗アレルギー薬として知られるアンレキサノクスに抗糖尿病作用が!

Nature Med. 3月号に発表された論文をKouskeが紹介。Amlexanoxは武田薬品が開発した、喘息やアレルギーに対する古い薬であり、現在、米国では口内炎の薬としても使用されている。この論文では、糖尿病モデルマウスにamlexanoxを抗アレルギー作用を示す用量を経口投与すると、様々な効果(抗肥満、脂肪肝の改善、インスリン抵抗性の改善)が認められた。かなりクリアな結果である。臨床試験を至急、始めるという。

 

Amlezanoxは、TBK1/IKK-εの阻害薬を探索するために、ハイスループットスクリーニングを行って見いだされ、NF-kB経路の中のTBK1のATP結合ドメインを阻害する(構造解析で証明)ことが明らかにされた。

 

現在はまだ医療用であるが、OTCへのスイッチも考えられているくらい安全性が保証されているという。現在、使われている抗糖尿病薬との効果比較がどうであるかが重要である。従来のものと作用メカニズムが異なるため、治療抵抗性を示す患者に併用する価値はあるかもしれない。マウスでは効くが、ヒトでは効かないことはよくある。武田薬品としての意見が知りたい。とにかく、薬に頼らずに糖尿病や肥満を改善するのが一番である。

 

本日から、熊本で糖尿病学会が始まった。本日、午後5時より、荒木教授による会頭講演がある。バイオメトロノームの研究成果も発表するという。学生は学会参加費は無料である。1万人以上が参加する大きな学会が熊本で開かれ、かつ、糖尿病に関わる様々な専門家が集まる貴重な機会である。時間を見つけ、積極的に参加してほしい。土曜日は近藤先生もシンポジウムで発表する。企業ブースも見学してほしい。糖尿病学会ならではのブース展示がある。たとえば、低カロリー食品や健康食品、運動器具などの企業展示である。

ご意見メール
clear_both