2013年4 月30日 (火)
神経回路作るたんぱく質「マイゴ」発見神経回路作るたんぱく質「マイゴ」発見
3月末に本ブログに紹介した千原博士の論文が本日の日経新聞に紹介されました。千原君は理研で頑張っている斉藤君と同級で、熊本大学薬学部、薬学研究科を卒業後、国立遺伝学研究所、スタンフォード大学を経て、現在の東京大学薬学部の講師として数年前に着任し、活躍している。日経新聞のwebの記事は以下の通り。
Yahooニュースにも紹介された。
「東京大学の千原崇裕講師と関根清薫特任研究員らは、脳の神経細胞が回路(ネットワーク)を正しく作るために欠かせないたんぱく質を発見した。このたんぱく質がなくなると神経細胞が誤った回路を作ることから「マイゴ」と名付けた。米スタンフォード大学との共同研究で、米科学誌ネイチャーニューロサイエンス(電子版)に掲載された。
ショウジョウバエを使い、神経細胞で信号を受け取る樹状突起の中の小胞体を調べた。小胞体は生命維持に必要なたんぱく質を作り出す。小胞体の膜にあって糖を取り込むたんぱく質を遺伝子操作で作れないようにした。すると樹状突起が正しい方向に伸びず、必ず特定の誤った神経と回路を作った。
発見したたんぱく質「マイゴ」ができないと、樹状突起で必要なたんぱく質が作られなくなり、正しい方向に伸びなくなる。」